重なる想いと記憶の残響（4-4） ページ37
「っ！？ううう！！」
こいろちゃんはびくりと跳ね上がった後、耳を塞いで地面にしゃがみこんでしまう。
申し訳ないけど、このチャンスは見過ごせない。
三手。
《とりなん先生、拘束！》
《OK》
《したらmegaちゃんすぐ〈治癒〉して！》
《任されたぁ！！！！》
こいろちゃんは大声を上げることで攻撃する。
単純であるがために逆に対策がしづらい攻撃方法だ。
だから短期決戦、速攻で〈治癒〉をするに限る。
さすがに二発もあの超音波を受けたら鼓膜破れて死ぬ！！
とりなん先生が地面に大きく足を振り下ろすと、その場所からこいろちゃんのところまで道を作るように氷柱が生えて行く。
「うっ！？」
こいろちゃんは音で状況に気づいたのか、眼前に迫る氷の大群に慌てて逃げようとするも、間に合わない。
あっという間に手足を氷で覆われ、身動きの取れない状態になった。
するとまた空気をたくさん肺に含もうとする。
攻撃の予備動作だ！
しかしそれは、飛び出してきたmegaちゃんの、マイクを掲げた歌声により掻き消される。
「〜♪」
「うう゛っ！？」
megaちゃんが歌っているのは、メリューという曲だ。普段の元気はどこへ行ったのか、哀愁漂うしみじみとした歌声は、俺たちの体にも光る音符として降りかかる。
こいろちゃんが、ズズと同じように身をよじって歌声から離れようとするが、氷に拘束されているせいでぶんぶんと頭を振っているだけだ。
megaちゃんの声を聞くたびに頭のノイズが和らいで行く。こいろちゃんのうめき声が大きくなる。
そのうめき声に負けないようにと声を張り上げるmegaちゃん。一層膨大な量の音符を撒き散らす。
「あ、ぁああ゛ーーーーー！！！」
最後に悲鳴のような大声を張り上げて、瞳孔の赤が消えると、こいろちゃんはがっくりとうな垂れた。
「……ん？あれ、俺何してたんだっけ」
それと同時にむくりと起き上がったズズ。
不思議そうにあたりをきょろきょろを見渡しては、疑問符を飛ばしている。
「今回ザザは役立たずだったなァ！」
「ザザさん寝てたしね！」
「役立た……てかズズだよっ！！」
ニヤニヤしながら早速ズズを煽る二神……とりっぴぃはともかく、愛ゴリはほとんど何もしてないだろ……
そんな風にわきゃわきゃしていると、氷に捕まったままのこいろちゃんががばっと顔を上げた。
「うわぁぁーーーん冷たぁぁい！！！離してよぉぉーーーー！！！」
自分の状況を見るなり、子供のように泣き叫ぶこいろちゃん。
おっと……？
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あんぴーなっつ(プロフ) - 空屋さん» コメントありがとうございます！この話のバケゆかさんなら快く守ってくれると思いますよ笑閲覧ありがとうございました！ (2019年3月17日 13時) (
レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
空屋(プロフ) - この作品ものすごく好きです！バケりんに守られてぇ…！ (2019年3月13日 4時) (レス) id: 8e09062377 (このIDを非表示/違反報告)
あんぴーなっつ(プロフ) - もるさん» コメントありがとうございます！お褒めにあずかり光栄です……！あんまりガンガン更新はできないのですが、完結目指して頑張ります！ (2019年1月30日 18時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
もる(プロフ) - 作風とか設定がしっかりしてて大好きです！混ぜメンのキャラにどれも合っててどのメンバーも好きになっちゃいます 更新大変だとは思いますが、頑張ってください応援しています(^○^) (2019年1月28日 18時) (レス) id: 14f50223ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんぴーなっつ x他1人 | 作成日時：2018年9月16日 20時
