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魔法の町と、尋ね人(3-6) ページ30

「私の姉は、二週間ほど前に〈能力者〉の称号が与えられてから、様子がおかしくなって……最初は記憶喪失のような状態になってパニックになってから、急におとなしくなって、その日の夜に家を出て行ってしまったんです」

胸の前で手を握りあわせながら、心配そうに目を伏せるつきよさん。
多分お姉ちゃんのことが大切なんだろうなぁ。
あ、megaちゃんだよ♡今はつきよさんのお話を聞いている最中。
二週間くらい前だから、あたしたちがこの世界にトリップしちゃった一週間くらい前のこと?

「記憶喪失ゥ?それってどんな状態なんだよ?」

頭をガシガシと掻きながら困ったような顔でつきよさんに問いかける愛の戦士。

「この町で生まれ育ったはずなのに、急に土地勘がなくなってしまったり、今更街並みを見て興奮したり、魔法の使い方を忘れていたり……まるで、初めてこの町に来たような反応でした」

「……なるほど。では様子がおかしくなった、というのは?」

どこで買ったのか、メモ帳のようなものを取り出して、ペンを動かすとりなん先生。
なんか社畜っぽい。

「姉は騒がしい人なんですが、急に黙りこくって……何を話しかけても何も答えてくれずに、ぼんやりとし始めて。そうしたら次の日の朝にはもういなくなってたんです。多分夜中に家を出て行ったのかと」

「あー、それは心配だねー」

うんうん、と頷きながらあたしは相槌を打つ。
普段うるさい人ほど黙ると怖くなるもんね!こいろちゃんとかまさにそう!

……ん?こいろ?

「私の一家は強力な〈魔術師〉の家系なのですが、姉は体内魔力量は群を抜いていて、その有り余る魔力が成長器官に影響を及ぼし、僅か5歳ほどで成長が止まってしまいーー」

「ちょ、ちょっとまって!!その、お姉さんの名前、教えてくれませんか??」

あたしと同じく、何か勘付いたのかズズが顔を引きつらせながら、つきよさんの話を遮る。

「あっ、そうでした!……姉の名前は、



こいろといいます」

「「やぁっぱりぃーーーー!!!」」

あちゃー、とおでこに手を当ててやっちまったポーズを取るあたしと、ぐわぁーと仰け反って叫ぶズズ。

「えっ、マジ!?こいろぢゃん゛!!」

「げっ、こいろかよ……」

マ○オカートで見せたキモい呼び方をするとりっぴぃと、明らか様に嫌な顔をするとりなん先生……いや、先生もうちょっと感情を隠そう!?

一人展開についていけないつきよさんは、ひたすらはてなを飛ばしながら唸るあたしたちを見ていた。

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あんぴーなっつ(プロフ) - 空屋さん» コメントありがとうございます!この話のバケゆかさんなら快く守ってくれると思いますよ笑閲覧ありがとうございました! (2019年3月17日 13時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
空屋(プロフ) - この作品ものすごく好きです!バケりんに守られてぇ…! (2019年3月13日 4時) (レス) id: 8e09062377 (このIDを非表示/違反報告)
あんぴーなっつ(プロフ) - もるさん» コメントありがとうございます!お褒めにあずかり光栄です……!あんまりガンガン更新はできないのですが、完結目指して頑張ります! (2019年1月30日 18時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
もる(プロフ) - 作風とか設定がしっかりしてて大好きです!混ぜメンのキャラにどれも合っててどのメンバーも好きになっちゃいます 更新大変だとは思いますが、頑張ってください応援しています(^○^) (2019年1月28日 18時) (レス) id: 14f50223ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんぴーなっつ x他1人 | 作成日時:2018年9月16日 20時

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