日向と木陰 (大学生Ver.)13

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慧が、
「…………良かった。………じゃあさ、じゃあさ！」
ふわふわの笑顔になりながらまた俺のシャツを握ってちゅっ、ちゅっ、と今度は鎖骨辺りにキスしてきてますますにこーっと笑顔になって、
「………ね、もっと俺の事、好きになったよね？」
こてんと首を傾げて見上げながら聞いてくる。


俺はくらくらしながら心の中で店長に、


あの、いいっすか！？バイトさぼっていいっすか？？
それで今すぐホテルに駆け込んで滅茶苦茶に慧を抱いてもいいっすかーー！！


と叫べるだけ叫んで多少すっきりすると、
「……なったよ。だから今度は俺がおまじないして慧に好きになってもらわないと。バイト終わったら、おまじないしてもいいかな？」

仕事が始まる時間が近づいて来ているから俺がさっさと本当に着替え終わってそう言うと、
「うん……楽しみにしてる。……あ、ゆーと、待って！何か背中に付いてる。」
慧が俺の背中に付いていた糸くずみたいなのをぱっぱっとはらってくれてから、
「はい、綺麗になったよ。……楽しみだな、その内、毎朝こうやって送り出すの……。」
とどめの慧からの言葉。


て、て、店長ーー！
俺、嫁さん貰ってもいいっすか！！？？


多少神経がやられたからか、何故か店長に心の中で承諾を得えようとしながらバイトに入る。


その後の俺の無駄にハイテンションな接客ったら。

慧が、
「……おまじない、効きすぎたかな？」
と多少引くという展開が待っているけど、それもいい。


恋愛、最高ー！と、俺ははしゃぎにはしゃいでいた。

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