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待ち合わせは19時で、でも少し仕事が長びいて30分程遅れて店に着いた。
昔よく集まっていた居酒屋みたいに、古い暖簾と提灯がぶら下がっている趣のある店だった。
扉をガラガラと引いて開けて、店内をキョロキョロと見渡す。
どこかなと、店の中を進むと懐しい顔ぶれが見え始めた。
あそこだ。
そのテーブルに近づくにつれて、奥の方に座る人の顔もだんだんと見えてくる。
その瞬間。
体も脳も全部の動きが止まった。
ドサっと鞄が自分の手から落ちた事にも気付かない。
中島が、いた。
精悍な顔つきになって髭も少し生えていたけど、間違いなく一番奥に座っているのは中島だった。
何も言えずにその場に立ちすくむ俺を一番初めに見つけたのも中島だった。
奥の席から断りを入れて立ち上がってテーブルを離れる。
そして俺のところまで来た。
鞄を拾う中島を、それを俺に手渡そうとする中島を、映画を見ている様な気持ちで見ていた。
………誰？中島のはずは、ない……。
でも、中島、だ………。
中島はじっと俺を見ている。
俺も目を逸らせない。
すると俺に気付いたサークルの仲間たちが、
「お、伊野尾来たか！久しぶり〜！ていうかビックリしただろ！？」
「お前中島と仲良かったからさ、驚かせようと思って！なんと金井が俺と会った後に中島とばったり会ったって連絡あってさ！」
「そうそう、本当に驚きまくったわ。アメリカにいるはずの中島がいるんだもんなー。」
みんなワイワイと中島越しに状況を説明してくれる。
中島は相変わらず俺から目を離さない。
「そんでさ、もっと驚けよ〜！なんと中島、アメリカを拠点にしながらも日本でもまた活動したいっていうカメラマンの社長さんの一存で、今度日本で開く事務所の責任者になるんだぜ！」
すでに酔い始めているらしい皆んなが、中島、サイコー！と大声を出す。
色んな情報がいっぺんに入ってきて、全く処理できない。
日本？事務所？責任者？
そして、もう二度と会う事はないと思っていた中島。
「…………帰るね。」
その場から走り去る。
友達のだから何でだよ、伊野尾〜！という声も今は届かない。
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すみるく(プロフ) - なおさん» パロディを書きたい気持ちもありますので、その時はまたよろしくお願いします。いつもコメントありがとうございます！また書こうと元気になれます（＾ν＾） (2021年2月28日 0時) (
レス) id: bb46d11d25 (このIDを非表示/違反報告)
すみるく(プロフ) - なおさん» なおさん、いつもありがとうございます。この2人は大好きなので続きを書きたい気持ちも、新しいお話を書きたい気持ちもありますが、長いお話が続いてしんどくさせてると思うので暫くは短編の方で頑張ります！ (2021年2月28日 0時) (レス) id: bb46d11d25 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - すみるくさん、こんばんは(*^◯^*)恋しくて、完結おめでとうございます(⌒▽⌒) 最後まで中島と伊野尾さんと呼び合う微妙な距離感がありつつも心から惹かれあってる2人が読んでて楽しかったです♪もうすこし続きがあるのかな？楽しみにしてますね^_−☆ (2021年2月27日 22時) (レス) id: b814f68454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみるく | 作成日時：2021年2月19日 0時
