またまだ甘酸っぱいの、4粒。 (ページ10)

今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:4,347 hit

彼女side(ありおかくん) (1) ページ10

授業が終わってからすぐに髙木が俺の席まで来て、
「今日、一緒に帰らない？」
と誘ってくれた。
嬉しくてすぐに、
「うん！」
と答えるとホッとしたみたいに、
「そう、よかった。じゃあ帰る準備してくるね。」
待ってて、と、自分の席に戻る髙木の背中を見つめていると、
「髙木、よっぽど大ちゃんと一緒に帰りたかったんだね。帰り支度する前にとにかく誘ってくるなんて。」
後ろの席のいのちゃんの声が聞こえてくる。
どきっとしながら振り返ると、
「ね、大ちゃん、髙木さ、もしかして大ちゃんとキスしたくなったんじゃない？？」
ふふっと微笑むいのちゃんにますますどきどきしながら、
「な、何で？何でそう思うの？？」
戸惑いながら俺が聞くと、
「嬉しかったと思うから。キスできゅうってなっちゃうって言われて……俺のキスで感じてるのかなって、髙木どきどきかなって。」
ますます深く微笑むいのちゃんにかぁっと体が熱くなった。

感じてるって、そうなの！？
キスされてきゅうっとか、背中撫でられてぞくぞくするの、感じてるって事？