またまだ甘酸っぱいの、4粒。 (ページ4)

今日:17 hit、昨日:5 hit、合計:4,359 hit

彼女side(ありおかくん) (1) ページ4

4人、同じ委員になってしまった。

本当ははしゃぐはずの髙木との久しぶりの2人での帰り道、俺は恥ずかしくて殆ど話さずにてくてくと髙木の隣を歩いている。
だって、電話じゃ毎日の様に囁かれた愛の言葉を、直で言われたらそりゃ緊張するって！
しかも当たり前みたいに、手、繋いでるし。
最近忙しくてすれ違ってたのに、一気に来ちゃった髙木供給過多で息が苦しいんだってば！！

ふっと幸せ過ぎるため息をつくと、
「……今日はやけに静かだね。」
良い声で言われて、でも何も返せないでいると、
「なんか久しぶりだからこう、もっと喜んでくれるのかなって。一緒の委員にもなれたし。って、勘違いしすぎだな。ごめん、手、離すね。」
髙木の声が聞こえて一気に俺は目が覚めたみたいになる。
そして、
「やだっ、離さない！！ちょっと緊張しただけだもん！だって手、繋ぐの5日ぶりだぜ！？……あんな甘い声も、直接聞けたの、5日ぶりだし………俺こそごめんな、髙木の事、好き過ぎて……でも、手、離したくない。」
きゅっと、
「あと少しだけ、こうしてて？」
手を強く握ってお願いした。

(2)→←(3)