またまだ甘酸っぱいの、4粒。 (ページ17)

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彼女side(いのちゃん) (1) ページ17

ちょこちょこそれぞれカップルで卒業アルバム制作委員の活動をしながら、気が付けば11月も終わろうとしていた。
そんな昼休みにゆーとが、
「田中先生からそろそろまとめろって。なので今日の放課後は用事があってもこっち優先で。いのちゃん、大ちゃん、髙木くん、よろしくね。」
穏やかに言うのに髙木が、
「田中、ナイス！！…有岡くんっ！用事があっても今日は帰っちゃだめだから！大丈夫、俺が送ってあげるからね。」
喜んで隣に座る大ちゃんに話しかけると、ご飯をもぐもぐごっくんと飲み込んで、
「そっか、じゃあ山田と一緒に勉強しよって言ってたの断らなきゃ。髙木、ちょっと待ってて。」
大ちゃんが山田に電話をかける。
山田の名前に少し不安そうにする髙木には気付かずに。

「どうなるんだろね、この後。いのちゃんはどう思う？」
俺の隣に座るゆーとが顔を近付けてひそひそと耳元で聞いてくるから、なんか分かんないけど好きって言いたいなぁって思って、
「……ゆーと、好き。」
俺も耳元で言う。
真っ赤になるゆーと。

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