▽10生徒会室 ページ10
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日差しが燦々とと差し込んでくるこの部屋の中は、生徒会室とは程遠い。
そもそも学校の施設とは言い難いと思う。
壁には大きな液晶テレビ。
ゲーム機までちゃっかり繋がれている。
一般家庭に置いてあるような、大きめの冷蔵庫。
奥にはあと3つ扉があって、他にも部屋がある。
部屋の中央に大きなガラステーブル。
それを取り囲むように置かれた1人掛けの黒ソファーが四つと
赤いソファーが一つ。
そして、上座には、真っ白の長ソファーが置かれている。
その真ん中に堂々と腰をかけているのは、昴だ。
「…お前が噂の転校生か?」
きっと、瞳の苦手なタイプ。
それでも瞳は
「噂…、かどうかは知らないけれど、転校生なのは確かよ。それで、ここに連れてこられた理由は説明していただけるのよね?」
瞳の問いに彼は少しだけ目を細めると、口角をゆっくりと上げた。
「お前、度胸あるな。大抵のやつは“ココ”に連れてこられると全く喋れねぇのに」
こんな対応をしたのは、瞳が初めてだった。
だけどココに連れてこられた人が全く喋れない原因は、きっと一つだ。
「それは貴方が悪魔みたいなドス黒いオーラを発しているから…、あっ」
心の中だけにしようと思っていたけどついポロッと本音が出してしまったのか、
慌てて口を押さえているけれど
言ってしまったあとにそんなことをしても無意味でしかない。
「ギャハハハハ!お前ハッキリ言いすぎだろ!」
「アハハ!よくスバル君に面と向かって言えたよね!僕言えないー!!」
「おいお嬢ちゃん、ツワモノだね〜!」
「瞳とは仲良くやっていけそうだわ」
「どういう意味だよA」
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作者名:雪姫乃 | 作者ホームページ:http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=season1999
作成日時:2017年10月10日 19時