▽２ オレンジの彼。 ページ2
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「ヨウくん遅いねー」
「そうね」
「俺がどうかした?」
ヌルリと、私と優斗の間に現れたオレンジ頭。
神出鬼没過ぎて怖いんですけど!
いつからそこに居たの!!
「ヨウくん、いつからいたのー?」
「何時から何て酷いな。ずっとここに居たのに」
「ずっとっていつ!?」
「昨日の夜から?」
てっきり帰ったと思ってたのに、泊まって行ったの!?
え、どこによ。
まさかアノ部屋!?
「ほぼ俺専用みたいな部屋に泊まったんだよ」
「ありえない、、、」
陽平専用の部屋、と言うのはこの生徒会室にある
パソコンばかりが置いてある部屋。
情報収集を行うのが、ほぼ陽平だけだから
彼の好きなようにカスタムされている。
「よくあの部屋で寝れるねー」
「絶対、どこか痛めるわ」
「そこじゃないでしょ〜に」
「え、違うの?」
それ以外に何があるっていうの。
明りは、電気をつければ確保できるじゃない。
時間だって、パソコンで確認できるじゃない。
「Aちゃんって、意外と天然だよね」
「どういう意味よ」
私のどこが天然だって言うの。
少なくとも、昴よりはマシだと思うのだけれど。
「そういえば。今日は登校する生徒、多いわね」
自己主張の激しい色の頭をした生徒を
今日は沢山見ることができる。
普段、学校に何て来ないくせに。
「あぁ。今日はね、転校生が来るんだよ」
「え、ウチって転校生の受け入れしてたっけー?」
してないわ。
きっと、椿さんの思いつきで受け入れたんでしょうけど。
「どんな子なの?」
「あぁ、優斗とAちゃんと同じ学年だよ」
「えー!?じゃぁ、見に行こうよー!」
陽平にまんまと乗せられて、優斗は私の腕を掴んで生徒会室から出ようとする。
まぁ、私も転校生がどんな子か気になってるから抵抗はしないけど。
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作者名：雪姫乃 | 作者ホームページ：http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=season1999
作成日時：2017年10月10日 19時
