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ずっと会いたかったウォヌくんが目の前にいるの?

でも、目の前にいるのは伝説上にしか存在しないと思っていたドラゴンだ。



「本当に……?」



わたしがずっと想っていた彼なの?

おそるおそるそう尋ねると……ドラゴンはゆっくりと頷いた。

衝撃の事実に目を大きくさせ、思わず後退りしてしまった。

するとドラゴンは再び紙に綴られた文字を指した。



《A。綺麗になったね》



わたしの名前を知ってる……!?



「本当に……本当にウォヌくんなの!?」



コクリ、と頷くドラゴン。

めまいがしそうだった。

額に手のひらを当て、今起こったことを整理する。

簡単にすると……突然いなくなったと思ったウォヌくんが、今度はドラゴンになって目の前に現れた……ということだ。

彼がいつか話してくれた伝説の生き物が……。

でも、わたしはこの目でドラゴンを見たことがある。

それが……ウォヌくんだったのだろうか?

わたしが知らなかっただけで、毎日あの公園に来ていたの……?

続けてウォヌくんは文字を指す。



《会いに行けなくてごめんね》

「う、ううん! わたしが知らないだけで公園に来てたんでしょ? 少し前にドラゴンを見たんだ。君だったんでしょ?」



ウォヌくんはゆっくりと頷く。



「……訊いてもいいかな?」



彼は何度か頷いた。



「どうしてドラゴンになっちゃったの?」



ウォヌくんは自身の顎に触れながら考えるような様子を見せ、少し間を置いてから文字を指し始めた。



《分からない。目が覚めたらこうなっていた》

「そうなんだ……。治す方法はあるのかな?」

《それも分からない。不治の病だよ》



そう言ったウォヌくんの目は、少し悲しそうだった。



「わたしは……ウォヌくんがどんな姿になろうと気にしないよ。でも……ウォヌくんが望むなら、一緒に元に戻る方法を考えたい」



ずっとその姿だと不便だろうし、何より誰かの目に触れたら……そう思うと怖い。

伝説によると、ドラゴンの肉を食べると不老不死になるというものがあるようで、万が一悪い大人に捕まったら……。



《いいのか?》



おそるおそる、といったようにウォヌくんは言葉を紡ぐ。



「うん、もちろん! ウォヌくんが望むことはなんでもしたいよ」



そういって彼の手を握ろうとしたけど、その前に彼は手を引いてしまった。

自分の姿を気にしているのだろう。

そう思うと心が痛くなった。

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らららー(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!(*・ω・)ノ (2022年6月19日 18時) (レス) id: 26d6d8e78e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜々子 | 作成日時:2021年12月8日 13時

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