ある日、ドラゴンになったウォヌくんと。 (ページ34)

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「こっち〜」とジュンフィはスンチョルさんの腕を引いて洞窟の方へと向かっていく。

わたしは焦る気持ちでジュンフィを止めたけど、彼は気にせずどんどんと道を進んだ。

一体どういうつもりなんだろう。

何か考えがあるようにも見えないし……。

本当にウォヌくんのいる洞窟に案内するつもりなのだろうか？

スンチョルさんがウォヌくんと会えば、確実にウォヌくんを討伐しようとするだろう。

心臓をバクバクと高鳴らせながら2人について行く。

もうすぐで着いてしまう。

何か言い訳を思いつかなければ……と必死になっていると。

「こっちー！」

急にジュンフィはウォヌくんがいる洞窟とは真逆の方へと歩いていく。

今度は何？一体彼は何がしたいの？

焦りと混乱で頭がいっぱいいっぱいになっていると。

たどり着いたのは、ウォヌくんがいる洞窟よりも一回り小さな洞窟だった。

そして、そこには何故か調理セットが放置されている。

見た感じ、ついさっき使われたって感じ……。

でも、こんなものわたしは持って来ていない。

この近くに誰かがいて、ここをジュンフィが偶然見つけていたというの？

「お前たちはここで寝泊まりしてるのか？」

少し驚いた顔をするスンチョルさん。

「ま、まあ……」

「……そうか。こんな所より宿に泊まればいいものの」

「わたしたち、どこでも寝られるので」

「そういう問題じゃないんだが」