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「これ、美味い。不味い。不味い。不味い。美味い。美味い。ちょ美味い! げろ不味!」
わたしが拾ってきた、食べられそうな木の実や草をジュンフィは1口ずつかじって選別していた。
聞く所によると、彼は毒味が出来るらしく人間が食べても平気なものが分かるそうだ。
ちなみに、毒があっても耐性があるから大事には至らないらしい。
「うまうま。僕、これうま!」
彼はお気に入りを見つけたらしく、毒々しい色をした果物を笑顔で掲げた。
とても美味しそうには見えない。
《そんなのどこから拾ってきたんだ?》
ウォヌくんがわたしにそう訊ねる。
「そこら辺に生えてたよ。食べれるかなーって、適当に拾ってきちゃった」
《ジュンフィに毒味してもらえるから何も考えずに?》
「えっ。えへへ……」
図星だったから笑って誤魔化した。
「僕、お腹いっぱい」
「ふ〜」とお腹をさするジュンフィ。
地面には彼が1口ずつかじった果物が転がっている。
それを拾い、カゴの中へしまう。
「これ洗ってくるね。ジュンフィ、ありがとう」
「僕も行く!」
「ジュンフィはウォヌと一緒にいて。すぐ戻ってくるから」
「分かるますた!」
何故か敬礼するジュンフィ。
わたしは2人を洞窟の中に残し、近くの川へと向かった。
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らららー(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!(*・ω・)ノ (2022年6月19日 18時) (レス) id: 26d6d8e78e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜々子 | 作成日時:2021年12月8日 13時