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幼い頃、毎日話をして過ごしていた男の子がいた。

丸眼鏡をかけ、木の陰で分厚い本を読んでいる、物静かな子だった。

その子の名前はウォヌくん。

内向的なわたしは、よく近所の男の子や女の子にいじめられてばかりだった。

彼と初めて出会った日も、公園で数人の男の子にいじめられていた。

私物の筆箱を取り上げられ、頭上でキャッチボールをされて困っていた時。



「やめなよ」



突然彼がやってきて、筆箱を奪い返してくれた。

男の子たちはバツが悪そうな顔をして、どこかに逃げて行った。

それをきっかけに、わたしは毎日公園に通い、彼に会いに行くようにになったのだ。

彼は読書が好きだったから、隣に座ってわたしも本を読んだ。

長時間、字を読むのは苦手だったけど……いつの間にか苦痛に感じなくなった。

一緒にいるのに、お互い会話を交わすことなく、日が暮れそうになったら。



「またね」



彼がそう言って、お互いの家に帰る。

会話は些細なものしかなかったけど、それでもわたしにとっては幸せな時間だった。

そんなある日。



「面白い話があるんだ。聞いてくれる?」



初めて彼が話を切り出してくれた。

嬉しさを押し込んで、力強く頷いた。

彼が話してくれたのは、とある伝説だった。

人がドラゴンになってしまう、不治の病があるという話だ。

原因は分からないけど、人間が突然巨大なドラゴンに変化してしまう。

また、ドラゴンの肉を食べると不老不死になると言われ、見つかると殺されてしまうということも。

不思議な話だと思った。

人間がドラゴンになってしまうなんて……。

#2→



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らららー(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!(*・ω・)ノ (2022年6月19日 18時) (レス) id: 26d6d8e78e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜々子 | 作成日時:2021年12月8日 13時

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