[WT]色褪せた五感は何時までも。[夢主不在]

1話 ページ1

kn視点
いつもの撮影の時だった。
｢五感消失クラフト｣という,企画の動画を撮った。その後投稿をし、用が済んだ後見返していた。
Kn「今回のききゃっ…あっ()…〇△□✕％※クラフト〜ww」
na｢ごめん7割聞き取れてないんだわこっちw｣
br｢にわとり？wにわとりいたけど？ww｣
今日も楽しく撮影できたと思う。

……そこ”までは”良かったんだ。
その翌日,朝起きてみると何通かグループトークからメッセージが来ていた。彼奴らからだった。その内容を読み、俺は驚きと絶望で膝から崩れ落ちた。
na[なんか匂いしないんだけど、食べ物の味しない]
br[僕声出せなくなったんだが？味覚もないわ]
sha[俺足動かん……助けて]
sm[え……やばそれ。でも俺聴覚なくなった。自分の声以外聞こえない]
俺はその場で泣いた。
……俺のせいだって。
暫く泣いたあと、きりやんの存在に気づく。
多分彼奴は恐らく視覚……か。
動画見る限りそうだし、見えていないので連絡も取れないのだろう。きりやんの家近いし急いで言ってみる。
ピンポーン。軽快なチャイム音が響く。聞き覚えのある声がした。
kr「誰ですか？！多分鍵空いてるので入ってきてください！！」
ドア越しに声が聞こえた。かなり混乱している。
kn「きりやん俺ー！きんときー！！」
Kr「あきんとき？！ふぅー……で、どうした？」
リビングに入ると、薄目の掛け布団とクッションが置いてあった。恐らくソファで寝ていたのであろう。
いやそんなことはどうでもいい。
Kn「お前……視覚失ったろ？」
Kr 「え゛…なんで分かったん？エスパー？」
kn｢今日の朝ね？この前の撮影の五感消失クラフトと同じ五感を彼奴らそれぞれが失ってて…メール来てた……｣
Kr「あー……ね」
出したくもないのに涙が溢れ出てくる。
Kn｢ｯ……それでさ……？ｯｸﾞｽ…あんな企画……しなかったらぁ…みんな…ﾋｯｸ……五感失わなかったからｯ…俺のせいで……ｯｽﾞ…｣
きりやんは、俺が泣いてることに気づいて慌てふためき、手探りで俺の背中を見つけ摩ってくれた。

_______そういう優しさがもっと涙を誘った。
Kr「大丈夫、皆きっと許してくれるから。ほら！兎に角今はさ、動けないシャークんとか助けに行かなきゃ…ね？」
kn｢…確かにそうだね、ありがとう｣
俺は取り敢えず彼奴ら宛にメッセージを送ることにしたのだった。

如何でしたでしょうか。初めての作品なので言葉足らずな所もあると思いますが御楽しみ頂けると幸いです。また次回お会いしましょう。

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