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「お疲れ様でーす。お先失礼しまーす」
「あれ、今日早いやん。さてはデートやな！？」
「うん･･･まあそんなとこ？」
「ええなぁー。私もデート行きたいわぁ」
「クリスマスやしね」
「そうやねん。くりぼっち、これで2年連続！」
「ありゃー、それはキツい。
じゃ、私はデート行ってきます♪」
私は今年のクリスマスも残業。
彼氏はいるのに。
林真鳥。
高校の同級生で、高1のクリスマスからずっと付き合ってる。
ちょうど今日で10年になる。
なのに真鳥は･･･
真鳥「ごめん！今年のクリスマス、仕事入っちゃった！」
って。
真鳥の会社は王手やし、仕事が忙しいことも充分わかってる。
けど、10年目を迎える今年は、真鳥と二人で過ごしたかった。
結局、同僚のノロケを聞くクリスマスになった。
今ごろ世間の恋人はイチャついてるんやろな･･･。
ーﾋﾟｺﾝ♪
ふと鳴ったケータイの着信音。
相手は、
「真鳥･･･！」
“今、外出れる？”
え？
まさかと思いながら、窓の外を見る。
すると、会社の玄関前にいたのは紛れもなく、真鳥やった。
慌てて外に出た。
「真鳥っ！」
真鳥「ごめん、いきなり」
「それはええよ･･･仕事は？」
真鳥「案外早く終わっちゃった。そっちは？」
「終わったよ」
真鳥「そっか･･･。
ごめんね？俺のせいで2年連続でクリスマスに悲しませて」
「そんなことないよ･･･」
ほんとは泣きたくなるほど寂しかったはずやのに、真鳥が目の前に現れるとそんな気持ちは忘れてしまう。
真鳥「ほんまごめん。
でも･･･
これからはずっと、そばにいてほしい」
「・・・」
真鳥「もう、決めた。お前に決めた」
「えっ？」
待って、私の解釈の仕方がおかしいよね･･･？
真鳥「もう！なんで分からんの！」
そう言って真鳥は私を抱き寄せた。
真鳥「もう悲しませない、幸せにするよ。
どんなときでも、ずっと守ってくから。
僕と結婚してください」
クリスマスに最高のプレゼントをくれたのは、神様でもサンタさんでもなく、真鳥やった。
終わり
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作者名：笑娘 | 作成日時：2016年12月26日 0時
