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_+第43話+_ ページ44

オビside


「………んん?」




昼になり、書庫に顔を出した俺は目的の人物が見つからず小さく声を漏らした。









昨晩、A嬢は、





『明日は一日暇なので書庫にいる予定なんです』





そう言って嬉しそうにしていた。






だから試しに覗いてみたのだけれど。






どこにも、見当たらない。






書庫どころか、それ以外の城のどこにも、だ。






「………寝坊かねえ。」




昨日かなりお酒飲んでたし。





元々今日は休みらしいから、寝てても…まあいいんだろうけど。






窓から空を見ると、もう日は高く昇っている。






起こしに行きますか、なんて呟いて彼女の部屋へと足を運んだ。























コンコン



二日前もしたように、扉を叩く。





「…A嬢。いるかい?」






数秒待っても、返事はない。






試しにドアノブを捻ってみると。






ガチャ









「…………開いちゃったよ。」






……もしかして、俺が出ていった時からずっと空いてたりして。






勝手に入ることに申し訳なさを感じつつ、部屋に足を踏み入れる。









開けてすぐに目に入ってきたのは、そう大きくはない机と、調理場。







そして









───────ベッドの上で酷い顔色で横になっているA嬢だった。









「っおいおい、A嬢!?」





思わず駆け寄ると、呼吸が浅いのがわかった。






一度起き上がろうとしたのだろうか、ベッドから足が下りている。







肩を揺すったり声をかけたりしても起きる気配はなく。






…ただの風邪にしては症状が深刻すぎるだろ。









「……悪いけど、運ぶよ。」






依然としてぐったりとしているA嬢を背中に背負う。







軽く触れた手は氷のように冷たかった。








背中で微かに聞こえる呼吸音を確認して、俺は薬室へと歩みを進めた。

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+紺+(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます*_ _)更新は相変わらず亀ですが、最後までお付き合いしていただけると有難いです! (2019年6月15日 0時) (レス) id: 09acaf470e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とても面白いです〜!無理しない程度に更新頑張ってください(*´∀`)♪続編楽しみにしてます! (2019年6月12日 19時) (レス) id: 9aedb32105 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桐ノ葉 | 作成日時:2015年9月21日 22時

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