_+第69話+_ ページ21
Aside
その後、ゼン殿下に細かい話を聞くと、ビブリア王国はクラリネス王国の取引国として指名され兵を配置することになったらしい。
リュカ王国の王子は、他国の権力者を消そうとした罪に加え、他にもありとあらゆる手段を使っていたことが判明し、追放された。
ゼン王子も以前襲われたことがあったらしく…なんだかもの凄いオーラを纏っていた。
跡継ぎとしては今までの王国の在り方に反感を持っていた青年が指名されたという。
ここから国を更生していく、と語る青年がどう国を変えるかは誰も想像出来ないけれど…
きっと上手くいく、そんな気がした。
とりあえず一通りやることを済ませ、息をつく。
と。
｢おーい、A嬢。｣
後ろからもうすっかり聞きなれた声がして、煩くなった心臓を誤魔化すように大きく深呼吸する。
｢迎えに来たけど、ちょうど良かったみたいだね。｣
｢そ、そうですね、ちょうど全部終わったところで。｣
｢じゃー帰りますか。お手をどうぞ、王女様。｣
そう言って、オビさんは大袈裟に手を差し出してくる。
｢う、やめてください…｣
｢Aどの、とお呼びしても？｣
｢前の仕返しですか…｣
以前同じようなやり取りをしたのを思い出してちょっと笑ってしまう。
｢…ま、A嬢はこのままでいたいんだもんね。｣
｢…え、｣
何気なくかけられたその言葉に、黙り込んでしまった。
伸ばした手をいつまでも取らない私に、オビさんが不思議そうな顔をする。
｢A嬢？｣
｢っ、すみません。｣
慌てて手を伸ばすと、強く引き上げられる。
｢じゃ、行きますかー。｣
自分の言葉、なのに、感じた違和感はなんだろう。
まるで、それじゃ嫌かのような気持ちに、なった。
変なモヤモヤから意識をそらすように、頭を振った。
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桐ノ葉(プロフ) - イヴさん» コメントありがとうございます(*_ _)そう言っていただいて嬉しい限りです…！初めての作品だったので拙い文章だったと思いますが、楽しんでいただけたのなら幸いです！ (2019年11月28日 21時) (
レス) id: 09acaf470e (このIDを非表示/違反報告)
イヴ - キュンキュンがとまらない、、、!とてもよい作品ですね! (2019年11月28日 19時) (レス) id: 7c0d35bb59 (このIDを非表示/違反報告)
白銀水龍(プロフ) - ありがとうございます！ (2019年11月22日 17時) (レス) id: 724789ecd5 (このIDを非表示/違反報告)
桐ノ葉(プロフ) - 白銀水龍さん» 居眠りをする様子のことを"船を漕ぐ"という言い方をするのですが、紛らわしいので変えておきますね！コメント有難うございます！ (2019年11月21日 18時) (レス) id: 09acaf470e (このIDを非表示/違反報告)
白銀水龍(プロフ) - 水を注ぐが船を漕ぐになっています。 (2019年11月21日 17時) (レス) id: 724789ecd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐ノ葉 | 作成日時：2019年6月16日 13時
