三十三品目 ページ36
side.U
暫く喫煙所で煙草を吸い、そろそろ行こかと思って重い腰を上げる
どうかサクラが転移してますように
心なしか足も重い気がして、ゆっくりと情報管理室までの道のりを歩く
あ、サクラがここに来た理由聞くの忘れとった
のんびり廊下を歩いていると、途中で難しい顔をしたトントンが通りかかった
「あれ、とんちやんどないしたん?」
「あ、大先生」
声をかけると、すたすたとこちらに近寄ってきた
眉間に皺を寄せて近づいてくるので、ヤバい僕何かやらかしたんかと冷や汗をかく
取り敢えず言い訳しようと口を開くと
「大先生、追加で調べてほしいもんあるんやけど」
「ふぇ......?」
どうやら勘違いだったらしい
危なかった。自分から自分のやらかしたことを話してしまうところだった
内心また違った意味で冷や汗をかき、トントンに応える
「ええよ。α国のことでまたなんかあったん?」
「いや、α国のとは別件や」
α国のこととは別件らしい
もうじき戦争始まるのに?と不思議に思ったが口には出さず、トントンの言葉の続きを待つ
「Aっていう名前の国民について調べてもらいたいねん」
「A？？？誰やそれ」
「グルさん曰く、とある喫茶店の亭主やってるらしい」
「喫茶店...?僕結構デートとかで行くけどそんな名前の人聞いたことないで?」
「おん、せやから調べてもらいたいねん」
「α国の優先やけど」と言ったトントンは、顎に手をやって何やら考えごとを始めた
それに「それじゃあ仕事しますんで」と挨拶をして情報管理室に向かう
A...A......せや、なんかシッマがそれっぽい名前言うとった気ぃすんなぁ...
うんうん考えながら廊下を歩いていると、いつの間にか情報管理室の扉の前まで来ていた
せやった、ここ下手したらサクラがおるかもしれんのやったわ
まさかそんなことはないと思うが、もしゾムに殺されていたりでもしたら
先生になんと言おうか。ていうかまず殺されてたらどうしよう
若干ドキドキしてドアノブを捻る
どうか何もありませんように......！！
おそるおそる中を覗くと、心底不機嫌そうな顔をしたゾムがロボロの椅子の上で体育座りをしていた
部屋の壁や床には血痕もない。どうやら無事転移できたようだ
安心して軽い足取りで中に入る
「良かった良かった、サクラはちゃんと帰ったんやな」
安心し過ぎてついそんなことを呟いてしまった
呟いた直後、自分のやらかした失態に思わず体が固まった
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ヤオリム(プロフ) - 夢主君の喋り方好きやなぁ。落ち着いた感じがしてええなぁ......。僕全然落ち着きがないねん( ;∀;)マ ジ で。← 一言でまとめると『マジでこの作品好き。』 (2020年2月22日 13時) (
レス) id: 5300aa66a5 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - しあ。さん» ﾌｧｯ嬉しいお言葉ありがとうございます...！！そう言って頂けて幸いです！これからも更新頑張るので読んで頂けると嬉しいです！ (2018年7月9日 21時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 描写細かいし色々と神やしサクラ君結構好きやし夢主君ドストライクやしぃ…好き(語彙力低下) (2018年7月8日 21時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - 井ノ原鈴華さん» 気付かなかった...！！誤字報告ありがとうございます！修正しました (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - トルンさん» それは良かった...！確かに最近マンちゃん動画出てないですねぇお声が聞きたいです()そう言って頂けて嬉しい限りです！！おおほんとですかwありがとうございます！更新頑張ります (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年6月5日 22時
