三十一品目 ページ34
side.U
仕事終わりの一服は格別だ
なんて思いながら煙草をくわえ、それの先にライターで火を灯す
そして思いきり有害物質を肺の中に吸い込んで、ふーっと吐き出す
ーーここは、喫煙所だ
喫煙所と言っても、我々軍の幹部は煙草を吸う者が意外と多いため
椅子や机などの家具から、チェスやトランプといった遊び道具まで揃っていて
ほぼ談話室みたい感じだ
その喫煙所に、僕ーーー鬱は、一人椅子に座って今まさに喫煙中だった
だらしなく椅子の背もたれに寄りかかり、ぼーっと天井を眺める
暫くそうしていると、突然インカムの電源が入った
なんやなんやと思って、相手の言葉を待っていると
《あ、うっつ〜?俺だよ〜俺俺》
どこかで聞いたことがあるような声がした
というか、自分のことを「うっつ〜」なんて呼ぶのは一人しかいない
なんでこいつインカムで通信出来んねん...
そう思い、相手の言葉に応じる
「なんやサクラ、オレオレ詐欺なら切るで」
インカムで通信してきた相手は
我々軍では名前そ知らぬ者など多分いない、マッドサイテンティスト
ヘルドクタークラレことくられ先生の養子
サクラだった
因みに養子というより弟子みたいな感じだ
サクラ自身も先生のこと「師匠」って言うてるし
なんで先生養子とったんやろ
《名前分かってんじゃん切る必要なくない?》
「それはアレや、ボケやボケ」
《まあそれはどうでもいいとして》
「つかなんでお前インカムで通信出来んねん」
《ん?ああこれ〜?んふふ、自分で電波解析して作ったの。凄いでしょ》
「勝手に解析すんなし」
サクラは、たまに先生の研究室に来る僕と知り合いだからなのか
さも当たり前のように単身で我々軍の情報管理室に訪れる
ちょうどロボロがおらんくなったタイミングで。
そして情報管理室に一つだけある冷蔵庫の中を漁り
人の椅子に当たり前のように座って漁ったものを食べ始める
普通に迷惑である
ーー閉話休題。
ここの電波を解析出来たのは、多分情報管理室に結構な頻度で訪れていたからだろう
...まさか解析して通信までしてくるとは思わなかったが。
情報管理長としては若干うちの警備大丈夫なんか...?と不安に思うのだが
当のサクラは「まあ研究の合間にやってたんだけどね〜」と呑気に言っている
そのうち乗っ取られてまうんやないやろか
なんてことを考え、煙草の吸殻を近くにあった灰皿に擦り付けた
「で、なんの用や。イタズラやったらほんまに切るで」
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ヤオリム(プロフ) - 夢主君の喋り方好きやなぁ。落ち着いた感じがしてええなぁ......。僕全然落ち着きがないねん( ;∀;)マ ジ で。← 一言でまとめると『マジでこの作品好き。』 (2020年2月22日 13時) (
レス) id: 5300aa66a5 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - しあ。さん» ﾌｧｯ嬉しいお言葉ありがとうございます...！！そう言って頂けて幸いです！これからも更新頑張るので読んで頂けると嬉しいです！ (2018年7月9日 21時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 描写細かいし色々と神やしサクラ君結構好きやし夢主君ドストライクやしぃ…好き(語彙力低下) (2018年7月8日 21時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - 井ノ原鈴華さん» 気付かなかった...！！誤字報告ありがとうございます！修正しました (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - トルンさん» それは良かった...！確かに最近マンちゃん動画出てないですねぇお声が聞きたいです()そう言って頂けて嬉しい限りです！！おおほんとですかwありがとうございます！更新頑張ります (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年6月5日 22時
