二十七品目 ページ30
side.A
「そんなに楽しそうな顔をしていたのか?俺は」
自分の頬をむにむに触り、グルッペン君は言った
『ええ、目ぇ輝かせて子供みたいな無邪気な顔してましたよ』
そのときを思い出してクスリと笑いがもれる
あんときほんまに楽しそうな顔しとったなぁ
メニュー選ぶときのオスマン君になんとなく似とる
「なあ「おった！！！！！」...見つかったか」
グルッペン君が何かを言おうとした直後、屋台方面から声がした
「見つかった」...ということは例の補佐役の人だろうか
声がした方を見ると、きっちりした七三分けの黒髪に銀のフレームの眼鏡を掛け
グルッペン君とはまた違う、ピジョンブラッドのルビーのような赤い瞳の男性が
ずんずんと大股でこちらに向かってきていた
この辺りではあまり見ない草色の軍服を着ている
そして手には物騒なことにダイヤモンドの剣を持っていた
こちらに歩いてくる様子をプリンタルトをもぐもぐしながらじーっと見ていると
「あれが、俺の補佐役ーーーというより相棒だ」
とグルッペン君が紹介してくれた
彼が例の補佐役の人かぁ
そういや前見たグルッペン君の演説で演説台の後ろの方にいたような気がしなくもない
そんな彼はこちらに近付いてきたかと思うと、持っていたダイヤモンドの剣を肩に置いて
「仕事放り出して何してるんですかねぇ」
と、背筋が凍るほどの黒い笑顔でブリザードのオーラを出してそう言った
あれ?ここだけなんや気温下がってない??
補佐役の彼の笑顔に寒気がして思わず肩を擦る
彼の笑顔に若干怯み気味なグルッペン君は目を泳がせて
「いや、これはだな、そのーなんて言うか...」
と言い訳を考えている
それを聞いた補佐役の彼は更に笑みを深くして
もう凍ってしまうんやないかってぐらいの冷たいブリザードオーラを放って
「ほーん、訳があるんか。書類投げ出してまで甘味食べる大事な訳が」
とグルッペン君に圧をかけた
対するグルッペン君は「ああ鼻がムズムズ...」なんて言って誤魔化している
僕?相も変わらずプリンタルトをもぐもぐしてそれを眺めてるだけですけど
空気ってやつですわ
グルッペン君の反省していない様子を見た補佐役君(と呼ぶことにした)は
諦めたのか、はあと重たいため息をついて
「食べ終わるまで待っとったるからはよせえや」
と疲れたような声で言った
僕はグルッペン君が小さくガッツポーズをしたのを見逃さなかった
「後で粛清な」
「ﾋｪｯｯｯ」
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ヤオリム(プロフ) - 夢主君の喋り方好きやなぁ。落ち着いた感じがしてええなぁ......。僕全然落ち着きがないねん( ;∀;)マ ジ で。← 一言でまとめると『マジでこの作品好き。』 (2020年2月22日 13時) (
レス) id: 5300aa66a5 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - しあ。さん» ﾌｧｯ嬉しいお言葉ありがとうございます...！！そう言って頂けて幸いです！これからも更新頑張るので読んで頂けると嬉しいです！ (2018年7月9日 21時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 描写細かいし色々と神やしサクラ君結構好きやし夢主君ドストライクやしぃ…好き(語彙力低下) (2018年7月8日 21時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - 井ノ原鈴華さん» 気付かなかった...！！誤字報告ありがとうございます！修正しました (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - トルンさん» それは良かった...！確かに最近マンちゃん動画出てないですねぇお声が聞きたいです()そう言って頂けて嬉しい限りです！！おおほんとですかwありがとうございます！更新頑張ります (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年6月5日 22時
