二十一品目 ページ23
side.Z
「わーわー待って待ってストップぅ！！ちょちょちょ、wait！wait！wait！！」
敵だと判断したところで素早く男に近づこうと身構えたが
「俺違う！！俺、敵じゃないから！！！」と必死な形相で制止の声をかけられた
思わず動きを停止すると、男はあからさまにほっとした様子で
「君がどこの国から来たのか知らないけど、俺は別に軍とかに頼まれたんじゃなくて
そのファイルの元々の持ち主に頼まれたんだ」
とどこか遠い目をして言った
ファイルの持ち主......つまり、この国のもんか
ていうか、赤の他人にこんなにポンポンと話してええの...?
そう疑問に思っていると、男は何やらブツブツと早口で文句を言い始めた
「だいたい、俺はまだ研究途中だったのになんでこんな埃臭くさいとこに来なくちゃいけないんだ
師匠本人が行けばいいのに修行だとかなんとか言って無理矢理来させやがって
人遣いがほんっとに悪いんだから。今度飲み物に毒でも混ぜてやろう」
......物騒な言葉が聞こえた気がするが、どうやら持ち主と仲が良いらしい
取り敢えずこちらに敵意がないことは分かったので、戦闘体勢を解いて
訝しげな視線を送っていると、こちらの視線に気付いた男は
「...というわけで
多分『魔力と人の体の関係について』ってファイルの表紙に書いてあると思うんだけど
それ、貰えないかな?」
と申し訳なさそうな顔をした
求めていたのはついでで持って来たファイルらしい
別に今絶対欲しいわけでもないし、でも俺やってこれ気になるし...
手に持ったファイルを見つめ悶々と悩んでいると、男は「あー」と呟いて
「そんなに気になるなら諦めるよ。でも悪いことに使わないでね」
と苦笑いをして言った
悪いこと.........人を傷付けたり、殺したりすることだろうか
もしそうだったらそんなことに使う気は全くないので、一応頷く
すると男は、俺の返事に満足したのかにこりと笑い
「じゃあ俺は帰ろっかなぁ。結局来た意味なかったや」
「それじゃあねぇ」とこちらに手を振って消えた
言わずもがな、魔法を使ったのである
俺も一応手を振りかえし、先ほどまで男がいた場所を見つめる
瞬間
ブーーーーーーーッ
魔法探知機らしき音が鳴った
やっぱりここあったんや...なんて思っていると、扉の外からバタバタと足音が聞こえてきた
音からして軍の奴らだろうか
............あの野郎
「...次会ったら、絶対ブッ殺したんねん」
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ヤオリム(プロフ) - 夢主君の喋り方好きやなぁ。落ち着いた感じがしてええなぁ......。僕全然落ち着きがないねん( ;∀;)マ ジ で。← 一言でまとめると『マジでこの作品好き。』 (2020年2月22日 13時) (
レス) id: 5300aa66a5 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - しあ。さん» ﾌｧｯ嬉しいお言葉ありがとうございます...！！そう言って頂けて幸いです！これからも更新頑張るので読んで頂けると嬉しいです！ (2018年7月9日 21時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 描写細かいし色々と神やしサクラ君結構好きやし夢主君ドストライクやしぃ…好き(語彙力低下) (2018年7月8日 21時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - 井ノ原鈴華さん» 気付かなかった...！！誤字報告ありがとうございます！修正しました (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - トルンさん» それは良かった...！確かに最近マンちゃん動画出てないですねぇお声が聞きたいです()そう言って頂けて嬉しい限りです！！おおほんとですかwありがとうございます！更新頑張ります (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年6月5日 22時
