一品目 ページ3
side.A
『ありがとうございました〜、またおいでくださいまし〜』
ごっつう服着た、いかにも「裏組織の人」みたいな客に挨拶をして、ふう、とため息を溢す
おかしいなぁ、僕こないな客さんが来はるような店にした覚えないんやけど
店内やって華やかやし、掃除もきちんとしてるし
やっぱ裏路地に建てたんが悪かったんやろか...
首を傾げてうーん...と考えていると、
「はぇ〜、ここがあの喫茶店かぁ」
という声とともに新たなお客さんが現れた
素早く営業スマイルに切り替え、
『ようこそいらっしゃいました〜』
といつもの挨拶をする
客さんの方をちらりと見ると、
「なんや極東の国のお茶屋みたいやなぁ」
と、店内を興味深そうにキョロキョロと見渡していた
ふむ
深緑の軍服に、栗色の柔らかそうな髪の男性
軍服の色と同じ瞳を細め、柔和な笑みを浮かべる彼は
脳内のこれまで訪れたお客さんリストには載っていなかったはずだ
というより、なんや高貴そうなオーラがぷんぷんしてはるから
まあどこかの物好きなお偉いさんだろう
また珍しい客さんが来たもんやなぁ
『席に案内しますわ。お一人様でよろしいやろうか?』
「はい」
『ほな、こちらです〜』
席に案内しながら
『あんさん、ここに来はったの初めてやんなぁ?』
と、何気なく質問する
「ええ、最近ここの噂を小耳にはさみまして」
彼は、ニコニコと人好きのする笑みを浮かべたまま、そう答えた
『噂ですかぁ...いやでも僕、そない目立ったことした覚えないですよ?』
そもそも噂なんて初耳やし
「ふふ、それが巷では結構有名なんですよ?」
「いつ開いているかわからない、とても美味しい料理が食べられる喫茶店がある、と」
『...はあ...』
予想外な噂の内容に、間抜けな声が出る
もっとこう...「あそこの亭主は裏路地を支配している」だとか、
「あそこの喫茶店は悪い輩の集会場所である」だとか、そういうのを想像してたんやけど...
まあ確かに、開店する時間とか日にちはバラバラやし、
店開けてる時間もその日の気分とかコンディションで変わったりする
「いつ開いているかわからない」...正にそのとおりである
しかしまあ、「とても美味しい料理」とは随分と買い被ってくれたものだ
「それで興味がわきまして、仕事のついでに来てみたんです」
『...なるほど...あ、こちらの席になります〜』
お偉いさん(多分)を席に座らせ、僕はメニューを取りに厨房に戻った
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ヤオリム(プロフ) - 夢主君の喋り方好きやなぁ。落ち着いた感じがしてええなぁ......。僕全然落ち着きがないねん( ;∀;)マ ジ で。← 一言でまとめると『マジでこの作品好き。』 (2020年2月22日 13時) (
レス) id: 5300aa66a5 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - しあ。さん» ﾌｧｯ嬉しいお言葉ありがとうございます...！！そう言って頂けて幸いです！これからも更新頑張るので読んで頂けると嬉しいです！ (2018年7月9日 21時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 描写細かいし色々と神やしサクラ君結構好きやし夢主君ドストライクやしぃ…好き(語彙力低下) (2018年7月8日 21時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - 井ノ原鈴華さん» 気付かなかった...！！誤字報告ありがとうございます！修正しました (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - トルンさん» それは良かった...！確かに最近マンちゃん動画出てないですねぇお声が聞きたいです()そう言って頂けて嬉しい限りです！！おおほんとですかwありがとうございます！更新頑張ります (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年6月5日 22時
