十六品目 ページ18
side.Z
「うっわ、なんやここ...」
俺は今、現在我々国と対立中のα国に偵察に来ていた
街は、思わず顔をしかめてしまうほど酷い有り様だった
ほとんどの市民が痩せ細り、暗い表情を浮かべて通りを行き来している
そのせいか街の活気はなく、まるで貧困街のように感じた
トントンから事前に情報を貰っていて国民が理不尽な増税を強いられていることは
知っていたが......まさかここまでとは。
フードを深く被りなおして、なるべく気配を消して街の通りを歩く
今回の目的は偵察及び情報収集だ
王が住まう城に潜入し、機密情報が入っているらしいファイルを入手する
任務内容を頭の中で確認しながら街を歩いていると、ふとある場所が目に留まった
そこは、何か建物があったらしい跡が残っていて、この街に不似合いな焼け野原が広がっていた
少し寄り道するくらい良いだろうと思ってそこに近付く
遠くから見たらなんの跡かよく分からなかったが、なるほど近くで見てみると
どうやらそこは研究所があった場所のように見えた
そういえばトントン、なんか研究所についても調べてこい言うとったな......
研究所跡を暫く眺めていると、インカムの電源が入ったと思うと
《ゾム?なんかあったん?ずっと音せえへんけど...》
ロボロの心配そうな声が聞こえた
あ、ここに来たの偵察のためやったわそういえば
なんて思って体の向きを変えながらロボロに返事をする
「ん、大丈夫やで。ちょっと寄り道しとっただけ」
《なんかおもろいもんでも見つけたん?》
「いや、なんやろ...研究所?...みたいな跡あってん
そこちょっと見とっただけや」
《研究所......?そういやなんかトントンが言っとった気が...
まあええか、大丈夫やと思うけど気ぃ付けるんやぞ》
「おん」
そこまで会話して、いつの間にか到着していた王城の門を見上げる
えっらい豪奢やなぁ...絶対これ街の人らから搾り取った金で出来とるやろ...
これあれや、王がドクズなタイプの国や...などと会ったこともない王を心の中で罵りながら
門番の目を盗んで城の敷地内に足を踏み入れる
うっわガバガバやん......下手したら大先生よりガバガバちゃうんこれ...
またも城の警備をこの場にいない鬱と一緒に罵り、見つからないように物陰に隠れる
「ガバガバやで、この城」
インカムの向こうにいるであろうロボロにそう伝え、気配を消して城内に忍び込む
城内を見て、絶対これ相当金かかっとるやろ...と場違いに思った
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ヤオリム(プロフ) - 夢主君の喋り方好きやなぁ。落ち着いた感じがしてええなぁ......。僕全然落ち着きがないねん( ;∀;)マ ジ で。← 一言でまとめると『マジでこの作品好き。』 (2020年2月22日 13時) (
レス) id: 5300aa66a5 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - しあ。さん» ﾌｧｯ嬉しいお言葉ありがとうございます...！！そう言って頂けて幸いです！これからも更新頑張るので読んで頂けると嬉しいです！ (2018年7月9日 21時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 描写細かいし色々と神やしサクラ君結構好きやし夢主君ドストライクやしぃ…好き(語彙力低下) (2018年7月8日 21時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - 井ノ原鈴華さん» 気付かなかった...！！誤字報告ありがとうございます！修正しました (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
藍色鳩羽 - トルンさん» それは良かった...！確かに最近マンちゃん動画出てないですねぇお声が聞きたいです()そう言って頂けて嬉しい限りです！！おおほんとですかwありがとうございます！更新頑張ります (2018年7月7日 19時) (レス) id: bb5ce71838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年6月5日 22時
