中間淳太の弱点。 (ページ22)

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22.J ページ22

〆．

「私のせいで……っ！私、邪魔なんよ……ただしげくんと仲良くしたいだけやのに、」

目の前でぐずぐず泣き始めるA。

あーあーあー、聖水をしげのこと思いながら流したあかん。

「そのこと、他の誰かに言うた？」

「んーん………。うーちゃんとあーちゃんはね、心配性なの。他の子も……だから言えない」

一人で抱え込んでたんやな………なんていじらしい子や！！

「そんなん、お兄ちゃんが生徒会長の権力で一発やったるやん」

「そんな大きなことじゃないし……」

Aが泣いてるって、学校どころか国動くくらい重要な問題やろ。

国家予算半分使うくらいの大事件やろ。

「……お兄ちゃんが、何とかするから」

愛する妹の為や、当然。

Aとしげが仲直り(？)すんのもまあ一つやけど、Aを傷つけた女子らにビシッとバシッと言ってまわな。

名前も知らん子に言われたらしいから……手がかりはしげかな。

「Aちゃあああああ！！！ん！！！！」

「タイミングええなお前」

Aに抱き着いたしげを引き剥がしながら、問題の女子の名前を聞き出した。

「しげくん……私………」

「Aちゃん、聞いてな？俺……」

………ああもう！

どうにでもなれ！！

俺は二人がどうなるか考えないようにして、走り出した。

(この時点ではまだしげの片想いやからセーフ！セーフ！！)

〆．