WESTボツネタ集２

《赤》わからない。２ ページ32

〆．



「重岡Aになって？」



あざとさの塊、上目遣いで私の手を握った彼は

重岡大毅、そこまで親しくもない関係の人。

彼のこの提案に

私は少し首をひねった。



「…………私が、重岡家の養子になるの？」



確かに親は既に他界している。

とはいえ施設で育って社会に出た今、

誰かの家に貰われるなんてないと思っていたのに。



「………うーん、まあそういう言い方も……せんことはない、んか？」



あれ。

重岡くんも首を傾げてる。



「違うの？」

「いや、でも俺のおとんとおかんの娘になってほしいってのは合ってる」

「そっか」



それ、義親になる二人から言ってほしいなぁ。



「重岡くんが義理の兄弟になるんだね」

「いや、Aの兄弟になるんは俺の姉ちゃんだけ」

「………お姉さんいるんだ」



やっぱりわからなくて、返事は保留。



「Aの将来は俺が予約したから」



そう言って、右手の薬指に指輪がはめられた。

小さな赤が光る。

本物の宝石かなぁ。

重岡家流の養子の受け入れ方なんだろうか。



「よろしくな？俺のことは大毅って呼んで」

「うん、よろしくね。大毅」



家族になるのに名字呼びは変だもんね。



「とりあえず今夜は俺の家来て」

「なんで？」

「ええから」



強引に取り付けられた約束。

そしてそれに従った結果、

私は彼の部屋のベッドの上で、押し倒されていた。



「重岡家では、これが普通なの？」

「世間一般の普通やで？」

「家族を押し倒すのが？」

「広義に言えばそう。俺がAを押し倒すのが普通」

「このままどうするの？」

「俺らの親を、じいちゃんとばあちゃんにする」

「あ、子ども産むってこと。……私と大毅の？」

「せやで？」

「家族で子ども作るの？」

「そらそうやろ」



私たちの会話、もしかして噛み合ってない？



「Aって世間知らずやな〜」

「そう？」

「俺が教えたるわ。まず、こうすんの」



大毅から教えられる普通の家族。

第1段階は、

深くて甘いキス、みたい。



「後戻りできひんな」

「………戻らなくていいかも」

「じゃあ次な」



重岡家の娘になるためには

こんなに甘い快楽に溺れなくちゃいけないのか。

私の様子を見て

大毅は嬉しそうに笑った。



〆．







ボツ理由:
途中からわけわかんなさすぎて笑っちゃった。とりあえずボツです。







〆．

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