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青side
新幹線から降りると、まずは神ちゃんの実家へ。
こうやって探しに来るんも、珍しいことやなくて。
もう覚えてしまった神ちゃんの実家への道。
ここを通るとき、いつもドキドキすんねん。
家に行ったら、笑顔で出てきてくれるんやないかって。
···そう考えてまうから。
まぁそんな上手くいくはずもなく。
ここ最近は神ちゃんが出てくるどころか、誰もおらへんことが多い。
そして今日も、インターホンの呼び掛けに、誰1人反応する人はおらんかった。
赤「やっぱおらへんよなぁ」
しげも考えとることは同じやったみたいで、ため息混じりにそう呟く。
となると、ここからは手当たり次第に探すしかなくなったわけだ。
俺たちにはなんの手がかりもない。
ましてや、一応芸能人やから安易に聞き込みも出来ひんし。
ただただネットの情報を頼りにするだけ。
···ちっぽけやとしても、俺たちにはこうすることしか出来へんから。
ー
時間の流れはあっという間で、気づけばもうお昼。
濱ちゃんが神ちゃんを見た時間になって、同じ場所へと向かった。
でもそこに、神ちゃんの姿はなくて。
「···そんな簡単にいかへんか」
赤「せやな」
こうなると、もう完全に行き詰まってしまった。
赤「どうする?」
その問いかけに答えようとした時、俺のスマホが音をたてた。
「珍し···」
赤「誰から?」
「淳太」
赤「切ってええんちゃう?笑」
そう言って笑うしげは、いつものしげで。
良かった、なんて思いながら
“アホ言うなや笑”
って笑いかけた。
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澄子(仮名) - 何回見ても泣けます!コメントを書いているときも泣いています!感動系を初めて見させていただいたのがこの小説なんです。このまま頑張って書いてください。長々と失礼いたしました (2018年10月1日 17時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
♪♪♪ - 続き楽しみにしときます! (2018年9月18日 18時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
みーさん - 号泣しました 涙が止まりません! (2018年9月18日 18時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
プリッツ - とても面白いです! (2018年3月19日 1時) (レス) id: 95e9ce1329 (このIDを非表示/違反報告)
モンチ(プロフ) - コメント失礼します!私、こういう作品待ってたんです!これから頑張って下さい! (2017年9月19日 23時) (レス) id: 800d585497 (このIDを非表示/違反報告)
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