男装系女子と彼氏さん (ページ2)

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「新城ー！！！今度合コンするけど来るかー？」

太翔君の名前を呼んで、走りながら近付いて来るのは、同じ年に入学した大谷木君｡

「あれ？俺さ、彼女居るって、言ってたよな…？」

「あれ？そうだっけ。でもさ、あと2人足りないんだよ！！！」

大谷木君は、大の合コン好き｡

人が足りなければ、友達の友達にまで声をかける。

「そだ、君もどう？合コン｡可愛い子いっぱいだよ！！」

『ぁッ、いえ、…………自分、……女デス。』

流石に、男装しているのを大谷木君に見られたことはなくて、本当に男だと思われている。

「別に良いから！！！大丈夫！！！それじゃ、二人とも参加ってことで！！」

「はぁ？！！おい、大谷木！！俺の彼女誘ってまで人数必要か？！！」

太翔君が大谷木君に呼びかけるも、とうの本人は浮かれ気分で去って行く。

「A、大丈夫か？」

『うん。全然平気｡だって、男装してきたのが悪かったんだしさ！』

「もう１回大谷木に言ってみる。」

太翔君は、本当に心配してくれているけど、頭を抱えてる｡

『太翔君！私、合コン行ってみたい！！』

「本当にか？？」

太翔君、本当にビックリしたみたいで、キョトンとした顔で聞いてくる｡

『うん！なんか、楽しそう…！』

好奇心だけで行きたいなんて、もっと考えなよって思う｡

けど、幾つになっても、好奇心にだけは、負けてしまうらしい。