飛びたい 8 ページ9
ホークスside
ホ「真ちゃんさ、ぱっと見、学生さんだよね？学校とか大丈夫なの？」
それは、純粋な疑問だった。
病室にいる、と言うことは勉学はどうしているのだろうと。
真ちゃんは、少ししゅんとしたような顔でこう続けた。
貴「学校は、あまり、行けてなくて…。そのせいか、友達もあまり、居ないんです。
はじめのうちは、皆お見舞いに来てくれて嬉しかったんですが…。
だんだんと来なくなってしまって…。
病室に来るのは父と母だけなんです。
なので、話し相手がいないというか、なんというか。こうして話すのが新鮮なんです。
…あ、私、聞かれていない事まで喋ってしまいました。すみません、忘れてください。」
そう、悲しげに話す彼女の姿を見ていると、何かしてあげられないだろうかと、ヒーローながらに思ってしまう。
‥いや、ヒーロー以前に人としてだ。
話すのが新鮮、と言うことは、話し相手が居ないのだろうか。
だったら、丁度暇だったし、話し相手にでも‥。
ふと、真ちゃんを見ると、申し訳なさそうにうつむいていた。
何かを言いたげにしていたが、俺はそれを遮るように言った。
貴「あの、本当に…。」
ホ「もしよければ、俺が話し相手になろうか？丁度、暇してたんだよね。
それに、君面白いし。」
貴「え…。」
戸惑いながらも、嬉しいと言う顔をしていた。
あっさり、喜んでくれるものだと思っていたが、どうも、彼女は大人びていて、
貴「お気持ちは嬉しいですが、ホークスさんのお仕事の邪魔になってしまいます。」
全然、大丈夫なんだけどな‥。
変に遠慮しているというか‥。
ホ「ん？いーのいーの。ほら、まだ子供なんだから遠慮しないで。」
貴「でも…。」
ホ「いいからさ。ね？」
貴「ありがとう、ございます。」
そのやり取りを経て、やっとお礼というか、嬉しそうな顔を見ることが出来た。
貴「め…れ過ぎ‥る。」
彼女がそうぽつりと言ったと思ったら、俺の携帯がなってしまった。
きっと、公安からだろう。
ホ「ごめんね。ちょっと待ってて。」
渋々携帯を開け、応答すると、聞き慣れた声が聞こえた。
『ホークス、今どこにいるの。もう、時間よ』
ホ「えー、いいじゃないですか、１、２分ぐらい。」
『本当に、貴方は時間にルーズなんだから。良いから、大事な案件よ。早く来てちょうだい。』
ホ「わかりましたよ、すぐ行きますって。」
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茉凛 - 話の内容はとても良かったです！応援しています！あの、間違いではなければ、「飛びたい 10 ページ11」の「敵」のはずが「的」となっている思います。 (11月15日 21時) (
レス) @page11 id: 39fff43af6 (このIDを非表示/違反報告)
茶々 - RIKUさん» まだ、ネタバレになってしまうため、どちら、とまでは言えませんが、いずれはそのような流れにしようかと思っています。応援、ありがとうございます。 (2020年5月5日 13時) (レス) id: cb2e5c4a97 (このIDを非表示/違反報告)
RIKU - とても面白いです。更新頑張ってください！失礼かもしれないけどちょっとお聞きしたいのですが、死ネタ注意というのはどちらか死んでまうんですか？ (2020年5月5日 13時) (レス) id: 203b0c7d28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶々 | 作成日時：2020年5月4日 22時
