飛びたい 6 ページ7
ホークスside
真っ赤になりながら、君は日記を取り替えそうとしてきた。
少々面白かったので、ひょいひょいとかわしてみた。
しばらくすると、君は諦めたようで、その場で布団を被って隠れてしまった。
『ごがつ、じゅうよっか。
きょうは、とても、ちょうしがよかったです。
いつもみたいに、くるしくないです。
お父さんとお母さんに、むりをいって、"はか
た"と言うところにつれていってもらいました。
そこで、なんとホークスさんにあうことができ
ました。
ホークスさんは、やっぱり、にんきで、たくさ
んのひとにかこまれていました。
わたしは、きっとだめだろうとおもいなが
ら、ホークスさんに、羽をいちまいくださ
い、とお願いしました。
すると、ホークスさんはとてもやさしくて、
羽をいちまいくれました。
とても、うれしかったです。
わたしのたからものにしたいとおもいます。
ありがとう、ホークスさん。』
幼い頃に書いた、といっても、なかなかの長文だった。
あの時の子かと思い出す。
あの時は、黒い長髪で、青い目が印象的だった。だから、強く覚えていたんだろう。
道理で、君と初めて会った気がしなかったんだと合点がいった。
貴「読んじゃいましたか‥。」
ホ「うん、あの時の子だったんだね、君は。」
貴「しかも、よりによってそこですか‥。」
ホ「そう？俺は羽、喜んで貰えて、嬉しいけど？」
そう、にやにやしながら、返すと君はまた真っ赤になった。
やはり、この子は、いじり甲斐がある。
ホ「ね、どこにサイン書いたらいい？」
貴「えっと、じゃあ、裏表紙でお願いします。」
ホ「オッケー、裏表紙ね。ペンあったりする？」
貴「あ、あります。あと、窓にたちっぱなしじゃあ、あれなので、座ってください。」
病床の隣の丸椅子をずるずると引っ張り出してきた。
そして、はい、と君は油性ペンを渡してくれた。
ホ「ほんと、いいの？んじゃあ、お言葉に甘えて。あ、油性ペン、ありがとう。」
窓から病室に入り、椅子に座らせてもらう。
ホ「ね、君の名前は？まだ聞いてなかったよね。」
貴「えっと、烏谷 真です。」
ホ「真ね。やっと、名前聞けた。はい、どうぞ。」
そういって、名前と共にサインを書いた日記を手渡す。真ちゃんは、目を輝かせて喜んでいた。
そのくらい喜んでもらえると、書いた甲斐がある。
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茉凛 - 話の内容はとても良かったです！応援しています！あの、間違いではなければ、「飛びたい 10 ページ11」の「敵」のはずが「的」となっている思います。 (11月15日 21時) (
レス) @page11 id: 39fff43af6 (このIDを非表示/違反報告)
茶々 - RIKUさん» まだ、ネタバレになってしまうため、どちら、とまでは言えませんが、いずれはそのような流れにしようかと思っています。応援、ありがとうございます。 (2020年5月5日 13時) (レス) id: cb2e5c4a97 (このIDを非表示/違反報告)
RIKU - とても面白いです。更新頑張ってください！失礼かもしれないけどちょっとお聞きしたいのですが、死ネタ注意というのはどちらか死んでまうんですか？ (2020年5月5日 13時) (レス) id: 203b0c7d28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶々 | 作成日時：2020年5月4日 22時
