飛びたい 22 ページ24
ホークス side
荼「ヒーローの、ご登場か。」
そう、荼毘は不敵に笑った。
ホ「荼毘。お前に今日は用があってきた」
そう、告げると。
荼「俺を捕まえに来たのか？ヒーローさんよぉ」
片手に蒼い炎をちらつかせて、呟いた。
荼毘の継ぎ接ぎだらけの皮膚に炎の影が揺らぐ。
俺は相手の興奮を煽らないように、声のトーンを出来るだけ低めた。
ホ「今回はちがう。敵連合に入れてくれないか。」
そう言っても、荼毘は、はっと鼻で笑った。
荼「そう、ヒーローに言われても、説得力はないぜ？どうせ、何か企んでいるんだろ？」
まぁ、ここまでは想定内だ。
いきなりヒーローにそう言われても無理な話だろう。
だから、出来るだけそれらしい理由で上部を飾った。なるべく、共感を求められるように。
ホ「いや、俺はもううんざりなんだ。このヒーロー社会も。彼処は俺にとって鳥籠だ。俺は自由に飛びたい。お前たちに共感したんだ。協力させて欲しい。」
荼「でも、信用はならないぜ？」
ホ「ヒーロー側の情報を渡す。それでいいか？」
荼「‥。まあ、ここではハッキリと言わないが‥。取り敢えず、連絡先を寄越せ。」
少しは考えてくれた、と言うことだろうか。
そう考えつつ、連絡先の書いてある名刺を荼毘に投げる。
荼毘はそれを受けとると、後ろを向いて、こう呟いた。
荼「言っておくが、俺は信用はほぼしていない。だから、また、連絡するよ。ホークス。」
そう言うと荼毘は、闇の中へ消えていった。
ホ「相手からの連絡待ちかよ‥。」
本当に公安は面倒な案件を考えたものだ。
今までの任務とは比にならない。
ばれたら終わりのリスキーな任務だ。
非常事態の場合も考慮しなくてはならない。
何よりも、相手は今世間を騒がせる敵連合だ。
何があるか未知の存在だ。
ホ「面倒過ぎる‥。」
そう、呟いて俺は空に舞った。
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その後、俺は公安に連絡をした。
ホ「荼毘との接触に成功しました。」
『そう‥引き続きお願いするわ。くれぐれも相手方に悟られないようにしなさい。』
ホ「わかってますって。」
そう言って通話を終えた。このあとは、一旦九州に帰らなくては‥。いくら、あの子のもとに通いたくても、仕事がたまっているし、何より市民を危険に晒せない‥。
暫くはお預けだな‥。
ホ「忙しくなりそうだ」
そう考えながら俺は赤い翼を広げて空へ舞い上がった。
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茉凛 - 話の内容はとても良かったです！応援しています！あの、間違いではなければ、「飛びたい 10 ページ11」の「敵」のはずが「的」となっている思います。 (11月15日 21時) (
レス) @page11 id: 39fff43af6 (このIDを非表示/違反報告)
茶々 - RIKUさん» まだ、ネタバレになってしまうため、どちら、とまでは言えませんが、いずれはそのような流れにしようかと思っています。応援、ありがとうございます。 (2020年5月5日 13時) (レス) id: cb2e5c4a97 (このIDを非表示/違反報告)
RIKU - とても面白いです。更新頑張ってください！失礼かもしれないけどちょっとお聞きしたいのですが、死ネタ注意というのはどちらか死んでまうんですか？ (2020年5月5日 13時) (レス) id: 203b0c7d28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶々 | 作成日時：2020年5月4日 22時
