ああ、この人達ヤンデレです。 (ページ12)

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正門には何故か既にシャチがいた

『いや速ｯｯ!?何故!?』

シャチ｢飛んできたから...。はい、ラケット｣

少し不機嫌そうな顔で
ラケットを渡してきた。

『ごめん！ありがと、シャチ！
今度ゲーセン行こ！』

シャチの顔がいきなり明るくなった。

シャチ｢ほんとか!?｣ｷﾗｷﾗ

『うん！みんなで行こうよ！』

シャチ｢えっ！？あっ...あー...行こう。」ｼｭﾝ

明るかった顔は一気に暗くなった。

シャチ｢じゃ、部活頑張れよ。」

シャチは私に背を向けて手を振った。

｢おい！キム！！
手ｪ抜いたスマッシュ打ってんじゃねｪぞ！！｣

『はい!!』

汗だくになりながら
とにかくスマッシュを打って打って打ちまくった。

『ぜぇ....ぜぇ....ふぅ。もう動けん...。』

膝に手をついて息を整える。

『喉...乾いた...。』

ペンギンから貰ったサイダーを喉に流し込む。

炭酸はもう抜けていた。

『うぅ...足いてぇ...。』

足をぽこぽこ叩きながら帰路につく。

あれ、

＿＿＿＿＿＿なんだろう、後ろに誰かいる？

勢いよく振り向く。

『....びっくりしたぁ～！
いるなら声かけてよ！エース！』

エース｢わりぃ
声かけるタイミング分かんなかった｣

私服でビニール袋を持ったエースがいた。

『なに？コンビニ帰り？』

エース｢うん。今日親いねぇからな｣

『私も今日親出張でいなーい』

そう言うとエースが無言でパンを渡してきた。

エース｢部活終わりで腹減ってるでしょ？
あげる｣

『エース神ぽ……。』

パンをリュックの中に入れ、
お茶を取り出した。

エース｢それ何のお茶?｣
『18ひく2茶』
エース｢普通に十六茶って言いなよ苦笑｣

お茶を飲み干し、エースの方を見る。

『あれ？家こっちじゃないでしょ？』

エース｢暗いから、送ってあげる｣

『貴様...私はパルクールで安全に
帰れるというのに.....。』

エース｢馬鹿？暗くて高いのにどこが安全だよ。
黙って送られてな｣

頭を軽く叩かれた。

『このイケメン!頭出せ!叩き返してやる!!』

エース｢ははっ叩かれるって分かってんのに
頭差し出すバカいねぇよ
Aちゃんじゃあるまいし｣

『うるせぇ！！』

私達の声が夜空に響いた。

サンジ｢あーあ、エース。抜け駆けはいけないよｫ......？
本っ当に、嫌になっちゃう...。」