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吹き付けて来るビル風に、
忠義が、繋いだ手を、
自分のジャケットのポケットにしまった。
「お腹減ったな。
久々にマスターんとこでも行く？」
「うん。
杏露酒飲みたい気分。
ロックで。
ワインもいいなあ」
「酒飲みやな、相変わらず」
「どっちがよ」
相変わらず友達みたいだけど、
ポケットの中で触れ合う指が、
恋人繋ぎに変わった。
恥ずかしくなって、
たちまち赤くなる頬と、
うるさくなる心臓。
忠義も、
少し照れてるのか、
ちらっと私を見た後、
「俺は何飲もっかな」
何気なく言いながら、
視線を逸らした。
初めてのデートの時のこと、思い出した。
ずっと友達だったせいか、
距離感掴めなくて、
お互い、必要以上に照れちゃって。
カチコチだったなあ。
「あんまり飲み過ぎないでね。
介抱するにもでっかくて大変なんだから」
「冷た。今日の気温ぐらい冷たいわ」
大げさに身震いして笑う忠義を見上げる。
今も、一緒に歩いでるだけで、
こんなにドキドキしてるって、
忠義は全然、知らないんだろうな・・・
久々の、
マスターのバーのカウンター席。
「おっ、お二人さん。
久々。
最近、来てくれないじゃん。
寂しかったよ」
相変わらずの、
我が道を行く独特の雰囲気のマスターが笑顔で迎えてくれた。
私が亮と付き合ってた事も知ってるはずなのに、
何も詮索しないでいてくれる。
ワインとチーズを堪能してたら。
「おお、タツやないか。
戻って来られたんか」
聞き覚えのある、ガラガラ声が。
忠義がスツールから立ち上がって、振り返るから、
私もつられて、立ち上がった。
「村上課長。
明日からしばらく会社戻ります。
あの、でも・・・」
忠義が言葉を濁した。
すぐに察した村上課長が、
「そうか。
ついに決心したんか。
残念やけど、しゃあないな。
男はもっとでかい仕事追いかけたいもんやしな」
そう言って、
忠義の肩を叩く。
その時、梨々香ちゃんが遅れて店に入って来た。
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りちゃぽ(プロフ) - 更新たのしみです！更新のたびにドキドキさせられます！はやく主人公ちゃんと大倉くんが幸せになってほしいです！次も楽しみにしてます！ (2018年9月2日 21時) (
レス) id: 072c89998a (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 更新再開嬉しいです＼(^o^)すばるくんの確信犯も読みました♪あそこまでの短編は稀有ですよね！続きも読みたくなるなぁ〜すばくらの間で一喜一憂したい笑！っていうのは私の独り言なので気にしないで〜(＞＜)こちらの作品も勿論安田社長も！どの作品も変わらず大好き。 (2018年8月30日 23時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
りちゃぽ(プロフ) - 本当に毎日ドキドキしてます！どうかハッピーエンドで終わることだけ祈ってます！これからもキュンキュンさせてください！ホントに応援してます！ (2018年8月28日 21時) (レス) id: 072c89998a (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン(プロフ) - こちらのお話も大好きななのですが、すばるくんの確信犯めちゃくちゃ本当にきゅんきゅんしました！2週間くらい前に4日連続ですばるくんの夢を見たけど、最近は出てきてくれなかったので、こんなすばるくんが夢に出てきたらいいなぁ♪続きもみたいです！ (2018年8月28日 2時) (レス) id: c34058457d (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - 更新再開、嬉しいです！ありがとうございます！ (2018年8月25日 16時) (レス) id: 7dd4bf18d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年8月1日 9時
