５ ページ26
その時、
下の階で、ドアの開く音が聞こえて・・・
Aが部屋からそろっと出て、
あたりを見回してる。
階段の途中の俺を見て、
ぱっと顔が明るくなったけど、
すぐに、
梨々香ちゃんがおんのに気付いたみたいで、
足がすくんだ。
「とにかくあんな人、
大倉先輩には似合わないと思います。
錦戸主任と結婚まで考えてるって言ってたのに。
そんな人と付き合うなんて・・・」
これ以上、Aに聞かせたくない一心で、
「それは俺が決める事や。
俺にはあいつしかおらんから」
それだけ言うて、
ピアスを梨々香ちゃんの手のひらに、
強引に握らせた。
そうでもせんと、永遠に受け取ってくれそうになかってん。
階段、降りようとしたら、
背中に抱きつかれた。
「私じゃダメなんですか。
私なら、一途に尽くします。
新入社員の時から、
ずっと好きだったんです」
この子の気持ち、
利用して、
Aを忘れようとしてた。
俺はずるい。
Aの言う通り、
この子、見た目も性格もタイプやし、
昔の俺なら、簡単に好きになった気になって、
あっさり彼女にしてたと思う。
けど今の俺には・・・
Aしか、見えへん。
抱きつかれた腕を解いて、
梨々香ちゃんを振り返る。
「ごめん・・・
もし勘違いさせるような態度取ったんなら、
それも謝る。
俺は・・・
彼女だけが大事やし、
他の子とは考えられへんから。
あいつのこと、散々、泣かせてきたから。
もう二度と泣かせたくないねん。
ごめんな」
俺の言葉に、
梨々香ちゃんが泣き崩れてく。
胸が痛むけど、
どうしてあげることも出来ひん。
そん時、
「梨々香ぁ？あいつ、どこ行ったんや？」
村上課長の能天気な声が聞こえてきて、
ほっとした。
「ここです！」
梨々香ちゃんが気丈に答えたから、
「ごめん、行くな」
もう一回だけ謝って、
階段、駆け下りた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 717人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
^o^(プロフ) - 更新楽しみに待ってまーす！ (2018年7月27日 16時) (
レス) id: 08c21993cd (このIDを非表示/違反報告)
h413woman(プロフ) - 2の続編があったなんて昨日初めて知りました（笑）いつも楽しく読ませてもらっています！有難うございます！せっかく名前変換があるので、お前と呼ばれるよりも、名前で表示されるように増やしてくれると嬉しいです！ (2018年7月12日 13時) (レス) id: 6ee695b244 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 長くなってもいいと思いますよ〜、是非とも読みたいです(≧▽≦) (2018年7月12日 7時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 返信有難うございます◎覚えててくれて本当に嬉しいです☆250字に言葉が纏まらずいつも長くて申し訳ない笑( ; ; )ロングバージョン読んでみたいな〜気長に待ってます(^o^)／安田社長の今後の展開も楽しみ♪ (2018年7月12日 5時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
yume.no.(プロフ) - 長いバージョン、ウェルカムです☆それより雲行きがあやしいー！！ドキドキ笑 (2018年7月11日 22時) (レス) id: 716f977705 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年7月4日 9時
