WASABI ３

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すっとぼけてる忠義が可愛いくて。

ま、いっかな、って・・・


結局、言いなり。




マスカット風呂の中で、
忠義が、
クマの船の中にお湯を入れて、
潜水させて遊んでる。


ついでに、自分もぶくぶく沈んでいってるの。

子供みたいで可愛い。


浮上してきて。


「広くてええなあ。
寮暮らし、実は割と窮屈やったんやって、
今、気付いた」


長い腕を伸ばしながら、
しみじみ言ってる。


「そういえば。
忠義ってお坊ちゃん育ちなの？
大学の時、みんなが言ってたよね？」


なぜか今、急に思い出した。


普段、あんまり感じさせないんだけど・・・


「そんなでもないで。
お父さんが会社経営してるけど。
俺より優秀な弟が継ぐことになってるから、
関係ないねん。
俺は自由にやっててええって言われてる。
Aも結婚するならセレブが良かった？
しがないサラリーマンの俺でええん？」


濡れた髪が色っぽいなぁ。

全然、しがなくないんだけど？


水も滴るいい男、まんまだな。


「私は普通の平凡な暮らしがいい。
何気ない毎日が一番の幸せだと思う」


「欲ないねんな」


「でも普通が案外一番難しいんだよ」


「そうかもな・・・
その一番難しい幸せ、
二人で手に入れよ」


甘い言葉の後に、
ちゅ、って短いキスしてくれて。


可愛いな、なんて思った私がバカ。


おっきな手のひらが、
いつのまにか、
胸の膨らみを包みこんで、
いたずら始めてる。


「ちょっと、忠義、
触り方やらしい。
すぐ触るんだから」


手をどかそうとしてたら。


「俺の何気ない幸せ、
奪わんといてえや」


バカなこと言ってるわ。


だんだん、手つきがいたずらじゃなくなってきた。


「そろそろあがろか。
もう、我慢無理になってきた。
ええやろ？」


囁く声は、甘えてるけど、
色気だだ漏れ。


「ん・・・」


いつまでも、私に興味持っててくれたらいいな。

飽きられたら、どうしよう。


結婚する前から、
もう不安だったりして・・・

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