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魔の森 ページ26

……斯くして、私たちは森へと着いた。車が乗り込めるほどの整った道などは存在せず、ここで麗しきワイルド車(自重済み)とはおさらば。
どうやら、この森は一筋縄では潜り抜けられない森であるそう。この森は『魔の森』と呼ばれており、魔王の意のままにうごめくのだそうだ。
魔王が『近寄ってほしくない』と願えば、その森の至るところから茨が宿り、立ち入ることすら困難になる。森の入り口と出口を塞ぎ、脱出不可能の迷宮にすることも、逆に一方通行にして招き入れたい人をすんなりと城へと導くこともできる。

「……今日の森は綺麗だな……あんたたち、今日は魔王へ大いに期待してもいいかもよ?」

と、アミさんが不思議なことを言い出した。確かに、この森は夜空が綺麗に見える。星も月も、霞がかっているようなぼんやりとした……でも目映いほどに輝いている。草木も不気味な雰囲気ではなく、月光の存在を受け入れるかのように輝いている。感動が薄れてしまう、不粋な言い方かもしれないが、天然のイルミネーションのようだ。
そよ風が吹いているらしく、サラサラと言いながら小さく揺れる。
実に幻想的だ。しかし、これが魔王ヘの期待とどう関係するのだろう。

「……魔王が美しいときは森も美しい……だったっけ。馬鹿馬鹿しい」

大きなあの女の人が、未だに気絶しているリストをおぶりながら言う。

「……そういえば、アミさん。あの人の名前は……?」

今気づいたが、彼女の名前を私は知らないまま。

「うーん、本人から言うのは止められてるんだけどな……」

と、名前を教えてもらうことを拒否された。その様子だと、正攻法で彼女に直接聞いても教えてもらえないだろう。どうしたものか……

「……こうするのはどうかな?」

ひとつ思い付いた。

「リスト君は重くないですか?」

「こいつは軽い。信じられないぐらいだ」

「ふーん、そうなんですね。サイボーグさん」

挑発するように言ってみる。

「……私はサイボーグじゃない、ユウだ」

……あっさり成功した。彼女が筋肉質を気にしているという密かな勘は見事に的中した。
見た目はゴツいけど、罠というものへ対しては、あまり敏感ではないらしい。彼女は填められたことに気付いていないだろう。
……と、その瞬間。

「え……?」

全員が驚愕した。一瞬で森の道が広くなった。前方は、城へと続いている。

「急にあからさまな歓迎ムードになりやがった」

と、アミが言う。何かしただろうか?

人数分の蝋燭→←果たしたくない



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all-A(プロフ) - cherrycherryさん» cherrycherryさんに依頼をして良かったです!ありがとうございました!あと、FBでずっと名前を間違えてました、ごめんなさい!!スライディング土下寝をして謝罪致しますo=__ (2018年6月30日 23時) (レス) id: 2088fb1627 (このIDを非表示/違反報告)
all-A(プロフ) - cherrycherryさん» 今まで指摘されなかった箇所を指摘していただいたので、更に成長できそうな気がしました(成長してみせます!)誤字脱字をまずどうにか直しますw地の文についてがなかなか難しそうだなと思いました。。。工夫する方法を模索しながら少しずつ直していきます! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 2088fb1627 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - 誤字です。なんだか小説の醍醐味をし無して→小説の醍醐味を無視して です。失礼致しました。 (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - シンプルな文章から挑戦してみて下さいませ!以上を持ちまして私からのアドバイスを終了させてもらいます!これからも更新頑張って下さいね! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - と思います。作者様は物語の構成がお上手だとお見受け致しましたので、そこをクリアして貰うとぐっとより良い作品に仕上がるのではないでしょうか?(*¨*) あとは比喩表現などを駆使し、文章に強弱などを付けるなどの技もありますが、まずは混乱を避けるためにも (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Olivie x他1人 | 作者ホームページ:https://m.facebook.com/profile.php?ref_component=mbasic_home_header&ref_page...  
作成日時:2017年4月6日 23時

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