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史上最強の変態女 ページ22

先程の錆びた階段を降り、指定された場所へと移動する。
探すように頼まれた青ウサギのマスコット以外にも、何人かのマスコットがいた。しかし、マスコットは赤や白がほとんど。この状況下で青なんていう目立つ色があれば直ぐに分かるはず。

「にしても、なんだろうね。まるでフェスティバルでも始まりそうな雰囲気だね」

ああ、きっとフェスティバルはあるんだろう。
そんな景色を見て、リストは今にもはしゃぎたそうな様子だ。

さっきのどんよりとした様子が『鬱状態』ならば、今は『そう状態』といったところだろう。
おそらく、彼は『双極性鬱』だ。そう考えれば、説明がつく。さて、この精神病がこれからどう影響するのか。色々な面で不安が募る。

「セツナさん……いました、青ウサギのマスコット……」

と、リスト君が指差す方を見れば……
大きな青ウサギがお菓子の沢山入ったカゴを持ち、お菓子を配っていた。ときおりピエロのようなパフォーマンスを披露し、周囲を驚愕させていた。

「……あんなでっかいのと話をしなきゃいけないの?」

「……先輩のパシリを果たさないとひどい目ぇ見るしな……」

急激に私たちのテンションが下がる。青ウサギに何をされるか少し怖くなったからだ。

「……行こう」

と、私が先に歩みを進める。近づく度に、青ウサギの大きさが明らかになる。そばに立ったとき、首が痛くなるほどだ。

「……あの、アミさんに頼まれたんですけど……」

と、勇気を出して話をかければ、こちらを振り向く。かと思ったら……

「うわっ!!」

私たちは青ウサギに抱き上げられるように捕まり、そのまま事務所のような小屋に連れ込まれた。私たちが恐れた嫌な予感は少しだけ的中した。

「アミの知り合いか。何を頼まれた?」

着ぐるみのまま話を進める相手。やや低い声だが、おそらく女だろう。声に男っぽさはない。

「あの……アミ先輩が連れてこいって……」

リスト君が弱々しく言うと、着ぐるみの相手はしばらく沈黙した。後に

「アミの後輩……?あ、リストって言うのは君のことか?」

と、着ぐるみの頭を脱ぐ。そこからは、身長には似合わないような可愛らしい顔が現れる。だが、どこか無愛想な印象が否めない。

「事情は分からないけど、戻ればいいんでしょ?いいよ、一緒に戻ろうか」

と、着ぐるみの体も脱ぎ、外へ出る支度を進める。あんな喜怒哀楽が無さそうな人にもマスコットが務まるんだ……と思った瞬間だ。
色んな意味で変態だ……とも思った。

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all-A(プロフ) - cherrycherryさん» cherrycherryさんに依頼をして良かったです!ありがとうございました!あと、FBでずっと名前を間違えてました、ごめんなさい!!スライディング土下寝をして謝罪致しますo=__ (2018年6月30日 23時) (レス) id: 2088fb1627 (このIDを非表示/違反報告)
all-A(プロフ) - cherrycherryさん» 今まで指摘されなかった箇所を指摘していただいたので、更に成長できそうな気がしました(成長してみせます!)誤字脱字をまずどうにか直しますw地の文についてがなかなか難しそうだなと思いました。。。工夫する方法を模索しながら少しずつ直していきます! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 2088fb1627 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - 誤字です。なんだか小説の醍醐味をし無して→小説の醍醐味を無視して です。失礼致しました。 (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - シンプルな文章から挑戦してみて下さいませ!以上を持ちまして私からのアドバイスを終了させてもらいます!これからも更新頑張って下さいね! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - と思います。作者様は物語の構成がお上手だとお見受け致しましたので、そこをクリアして貰うとぐっとより良い作品に仕上がるのではないでしょうか?(*¨*) あとは比喩表現などを駆使し、文章に強弱などを付けるなどの技もありますが、まずは混乱を避けるためにも (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Olivie x他1人 | 作者ホームページ:https://m.facebook.com/profile.php?ref_component=mbasic_home_header&ref_page...  
作成日時:2017年4月6日 23時

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