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先輩 ページ20

空気が悪いままで、どうすることもできなかった。それはリスト君にとっても私にとっても同じことであった。
確かに、私は言い過ぎたかもしれない。だけど、私があのときに言った言葉はどれもこれも本心である。
思い付きだか故意的だかは分からないけど、大切な瞬間にあんな妨害を普通はするかね。呆れるにもほどがある。

「……あ」

リスト君が小さく声を出したかと思ったら、前方に人が立っていた。
ミニスカの警察服、銀髪のロングヘア、モデルのようにスラッとした身体。こんな目立つ女は今までに一回しかあったことがない。そう、『アミ』と名乗る女だ。彼女がなぜここにいるのか分からない。トリップしたのだろうが、なぜ余裕のあるような様子なのだろうか。

「……先……輩?アミ先輩……ですよね?」

驚くことに、リスト君と女は『先輩と後輩』という、ありがちながら意外な関係にあった。

「ん……?リストか?なぁ、リストだよね!?」

こちらを振り向くやいなや、女は私よりも先にリストを見て喜んだ。駆け足で近づき、リストの肩を強く掴んだ。

「中高生ぐらいの子を探して欲しいってリーダーに頼まれて探してたんだ。まさかアンタだったとはね。
久々じゃんか。今までどうしてたのさ?いきなり学校退学しちゃって……心配してたんだよ?家に訪ねても顔も見れなかったんだから……あ」

女はようやく私の存在を認識してくれた。その表情は、喜びよりも、驚きの表情だった。『開いた口が塞がらない』というのは、こういうことなのだろう。ついでに目も丸く開いている。

「え……なんで君がここに?」

「昨日の人達に頼まれた結果、実験台にされました」

「……リストの役割じゃなかったんだ。あれ?じゃあ、私が探してたのは君だ……ま、結果オーライって奴だね」

口調からすれば、女も彼らと同じ立場なのだろうか。深く聞いてこないということは『自分はある程度知っている』か『本当に興味がない』のどちらかだ。リストへの過剰な干渉の様子を見れば、相当の知りたがりであろうと考えやすい。すなわち『興味がない』というのは考えにくいということである。

「……まあ、立ち話も疲れるから、着いてきな。町と店に案内するよ」

「はい!」

アミが話をそらすように案内を始めようとすれば、リストはキラキラな笑顔で返事を返す。さっきまでの暗い雰囲気は何処へやら。というか、私の反省の気持ちを返せ。

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all-A(プロフ) - cherrycherryさん» cherrycherryさんに依頼をして良かったです!ありがとうございました!あと、FBでずっと名前を間違えてました、ごめんなさい!!スライディング土下寝をして謝罪致しますo=__ (2018年6月30日 23時) (レス) id: 2088fb1627 (このIDを非表示/違反報告)
all-A(プロフ) - cherrycherryさん» 今まで指摘されなかった箇所を指摘していただいたので、更に成長できそうな気がしました(成長してみせます!)誤字脱字をまずどうにか直しますw地の文についてがなかなか難しそうだなと思いました。。。工夫する方法を模索しながら少しずつ直していきます! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 2088fb1627 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - 誤字です。なんだか小説の醍醐味をし無して→小説の醍醐味を無視して です。失礼致しました。 (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - シンプルな文章から挑戦してみて下さいませ!以上を持ちまして私からのアドバイスを終了させてもらいます!これからも更新頑張って下さいね! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - と思います。作者様は物語の構成がお上手だとお見受け致しましたので、そこをクリアして貰うとぐっとより良い作品に仕上がるのではないでしょうか?(*¨*) あとは比喩表現などを駆使し、文章に強弱などを付けるなどの技もありますが、まずは混乱を避けるためにも (2018年6月30日 23時) (レス) id: 988260ed02 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Olivie x他1人 | 作者ホームページ:https://m.facebook.com/profile.php?ref_component=mbasic_home_header&ref_page...  
作成日時:2017年4月6日 23時

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