難波刑務所副看守長は、〇〇の生き残り？！ (ページ13)

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昔話ページ13

A「鬼………雪女………」

雫「詳しく言えば、鬼火族と氷華族の子供よ。今の所生き残りは貴方はしかいなさそうね。」

A「…………」

雫「驚くのも無理はないわ。だけどね普通は、鬼と雪女の子が産まれても…鬼の血が強いせいか鬼の力しか使えなくなるのよ。貴方もその一人なのだけれど……」

A「(ちょっと待てよ……)鬼火族ってどんな力を持ってるの？」

雫「一応話しておきましょうか。鬼火族の人々はね、人の生命力を奪ったり、命を吸収してるの……それに最も厄介なのが奪ったもの全てを己の物に出来てしまうの……そういう人達よ……鬼火族は…」

A「そうなんだ………でも、私まだそんな力使えないよ。」

雫「！？使えないの？」

A「うん。コレしか使えない。」ヒュオオオ

雫「まさか、二つも使えるとはね………」

A「私がこっち(雪女の力)を使えるって事は、鬼の力の方は使えないんじゃない？」

雫「いいえ、鬼の力は必ずなの。使えないって事はまだ目覚めてないのね………」

A「そう言えば何で人間でも無い私を育てたの？」

雫「それはね、頼まれたの『あなたの両親に』」

A「頼まれた？」

雫「そう。さっき、鬼火族は人の全てを奪うと言ったでしょう？」

A「うん。」

雫「その力を恐れてか村の人達は死に物狂いで鬼火族を襲ったの、その時逃げて来た貴方の両親が私に言ったの

『Aをお願いします！この子に罪はない。』

と………断りきれなかった……私はAを受け入れた。皆にバレないように妖怪の子供と言う事を隠して育てた。これが貴女を育てたきっかけよ。」

A「そう……なんだ……」

雫「ごめんなさい。辛い事を思い出させてしまって。」

A「あの………お母さん。」

雫「どうしたの？」

A「お父さんとお母さんの名前聞いてもいい？」

雫「えぇ、もちろんよ。父親が鬼火一鬼(いっき)母親が鬼火氷乃(ひの)よ。」

A「……そっか。ありがとう。」

雫「あら、そろそろお別れね………」

A「えっ！？」

雫「最後に貴方に言わなきゃ言けない事があるの。」

A「何？」

雫「それはね────

貴方がどんなに人を恨み、妬んだとしても

貴方の力は人を『守る』為にあるということを」