霊柱は胡散臭い 伍【鬼滅の刃】

百七十八話 生首再生 ページ10

えー頸斬られちゃった。

これで消滅するなんて俺が可哀想すぎる。これ程人に尽くして世の中に貢献して生きてきた俺が…

でも怖くないし悔しくもない。何も湧かない。

でもまだ諦めちゃダメ。死なないかもしれない無惨様みたいに。猗窩座殿もなりかけたんだし。


でも俺自体生きようと思ってないから再生できない。どうしよう………


あ、太刀川くん。そうだ太刀川くんがいる。彼は面白いしまだ戦いたい。こんなに笑ったの初めてだもの。思えば四年前。あれが運命の出会いなんだよ。

そうだ、彼を鬼にしよう。そうすれば俺は感情が得られるかもしれない。友達？ってやつになるのもいいかも知れない。





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「は？」





倒した筈の童磨の頸が再生しかけている。

何故…倒したはずなのに。

再び攻撃をしかけ始めるカナヲと伊之助を相手にせずに童磨はまだ半分しか再生してない頭でゆったりと俺に近づいてくる。



「死にたくないなんて思ったの初めてだよ。鬼になろう、太刀川…いや、Aくん。君となら感情がわかる気がするだ。」

「なんで殺されかけた鬼にプロポーズ紛いのことされてんだ俺は。」




コイツ死ぬ流れだったろ。何故に俺。たしかに人を笑わせたりすることに長けてる男だと我ながら思ってはいるが。


だがカナヲも伊之助も満身創痍。コイツと戦うのは辛いだろう。
俺も死ぬ気で行ったせいか右耳は聞こえないし肋骨も折れてる。凍傷したのか左の指は全く動かない。


呼吸でどうにか出来るかもしれないが足でまといだ。

本当は鬼舞辻無惨との戦う時に使おうと思っていたがこの体ではきっと奴に近づくことすら不能。




「今ここで使うよ。俺と一緒に死んでもらうぞ悪鬼。」




―――――霊の呼吸


―――――――終ノ型



“蠱毒”――――――

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