霊柱は胡散臭い 肆【鬼滅の刃】

百四十四話 悪人の血筋 ページ10

可楽の攻撃により建物は崩れて見晴らしが良くなる。




「カカカッ、随分見晴らしが良くなったのう。さぁこれでちょこまかと隠れる場所はない」




竈門兄弟が気に掛りだが奴らならきっと無事だろう。そんなことより目の前の鬼だ。




「さぁ、終いだ！！柱！」

「チッ」



刀を握りしめ攻撃に備えれば、炎で燃えた日輪刀を持った炭治郎が飛び出てくる。


「ありゃ禰豆子の血鬼術か…！」




ヒノカミ神楽“日暈(にちうん)の龍頭(りゅうかぶり)舞(ま)い”



「斬ったか！」


そして目線をズラせば玄弥も4体目の哀絶(あいぜつ)の頸を斬っている。




「何だこの斬撃は!!再生できぬ!!灼けるように痛い!!」




炭治郎の攻撃は確実に効いている。
追い討ちを掛ける為四体同時に俺が舌を斬り回復を少しでも遅くさせる。





「太刀川さん、恐らく本体の五体目がいます！玄弥の援護をお願いします！」

「はいよ！」



そして直後に雷のどデカい攻撃が来る。
1度護ると決めたんだ。貫き通さなきゃ無一郎に合わせる顔がねぇ



――――霊の呼吸 肆ノ型黒縄千万(こくじょうせんばん)！




「行け！玄弥!!」

「はっ、はい！」

「(凄い太刀川さん。一瞬であの鬼の電撃を技だけで相殺した……)」



しかし玄弥が見つけた鬼は小さく炭治郎が頸を斬ろうとするが刃が通らない。

そして喜怒哀楽のどれとも違う新たな鬼の出現が起こる。その鬼の攻撃で咄嗟に玄弥は守れたが炭治郎への攻撃は禰豆子が何とか救ったものの無傷ではない。




「次から次へと……アメーバかテメェらは」




本体を抜いた喜怒哀楽の鬼達が合体して出来た六体目の子供の鬼。

その威圧感(プレッシャー)に炭治郎と玄弥の動きが止まるが、悪鬼の戯言に炭治郎が再び闘気を燃やす。





「はぁ。弱いものいじめだか何だか知らねぇが無罪の人間を喰い痛めつけたお前らを今度は俺が虐めてやるよ。」

「何という極悪非道……悪人とはお前のような者のためにある言葉なのだな」

「なっ、太刀川さんは悪人なんかじゃない！」

「良いんだ炭治郎。」





言い返そうとする炭治郎の頭をポンっと撫でる

そうだよ。俺は良い奴なんかじゃない。この身体にまともな血なんて流れてない。




「俺の体に流れてんのは悪人の血だ。」

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