霊柱は胡散臭い 肆【鬼滅の刃】

百三十漆話 歯の返却 ページ3

どうやら俺が来る前まで不死川玄弥がいたらしい。


「玄弥って……実弥の弟か。確かお館様のご息女ぶん殴った野郎なのは覚えてるなぁ」

「あっはい！でもあんまり怒らないでください！もうちゃんと俺が骨折っといたんで！」

「お前も意外と思考がゴリラだな」




やめてやれよ。
罰とかはこっちでやるから。




「お前意外と怪力なの？」

「いや、そんなことは……普通にこう、ポキッと…」

「骨ってそんなポッキー感覚で折れるっけ？」



血の気多いな。
もっと温厚で平和主義なやつだと思ったら宇髄や不死川の仲間だったとは……


「つかお前さっきから何握ってんの？」

「あぁこれですか？さっき玄弥の歯を拾ったんで返そうと思って」

「いや、捨てときなさいよ。」



なんで持ってんだよ。気持ち悪い



「すっ、捨てるなんて……何を言ってるんですか？？」

「何おかしいもの見る目でこっち見てんだ。言っとくけどおかしいのお前だからな。」

「でも俺が話しかけても無視されてて……なのでこの前宇髄さんが「困ったら太刀川」って言ってたので」

「聞き覚えのないキャッチフレーズが後輩に教えられてる」



宇髄の野郎……
もう屋敷に入れてやらねぇし霊も祓ってやらん


「なので噂の「太刀川さんのコミュ力アタック」というので玄弥に歯を返すアドバイスをして欲しくてですね。」

「人のコミュニケーション能力をポケモンの技みたいに言うんじゃない。」

「うぅん……もういっその事すれ違いざまにポケットに気づかれないように入れた方が良いですかね？」

「何そのスリのキモイ逆バージョン。」



諦めろよ。
返さんでいいから捨てときなよ。

すると竈門がジッと俺の体を見てくる。いやん、変態かい。




「にしても太刀川さんはその………えっと……骨粗鬆症なんですか？」

「唐突過ぎるしオブラートに全然包めれてないよ竈門。もうちょっと頑張ってみ？今のは失礼すぎるから」

「すっすみません！それじゃあ……もやしとかごぼうって好きですか？」

「竈門。失礼の二乗だわ」




なんだよ、そんなにガリガリかよ俺は。
そりゃ肉付きはそんなに良くねぇけど腹筋割れてんぞゴラァ

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