検索窓
今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:8,965 hit

◯.1 ページ2

及「ねっ、岩ちゃん、
風間Aちゃんって知ってる?」

岩「…知らね」





二つ上の三年生が引退したある日の部活終わり、部室で制服に着替えていると、及川が嬉しそうに岩泉に話しかけた。

何かと思えば、それは女子の話で。

最近、目をつけた女子の名前なのか、若くて可愛らしい芸能人なのかは知らないが、興味がないのでそう返した。




及「この子ね、凄いんだよ!
中学の時にベストリベロ賞取って、日本代表に選ばれてんの!」

岩「それは、すげぇな」

及「でっしょ!?」




岩泉の予想は外れ、その子はバレーの子だった。

"日本代表"という誉れ高いワードに、岩泉も少し興味が湧いたのか、感心したようにそう言ったのを、及川は嬉しくなった。




岩「それで、その子がどーしたんだよ」

及「ふっふっふ、実はねぇ、
なーんとこの子、ウチに来るんだって!!」




岩泉が問いかけると、及川は待ってましたと言わんばかりに笑みを浮かべて、両手を広げて言った。




岩「…青城にか?」

及「そ!」




日本代表にも選ばれてるくらいなら、それなりにその子はバレー界では有名なのかもしれないが、どうしてそんな個人情報を及川が知っているのか、少し気にかかった岩泉だった。

が、そこはあえて聞かない事にした。


そんな事よりも、一つ気になることがあった。

ウチの高校は、男子バレーだったならば強豪と呼ばれているのだが、女子はそこまでではないのだ。

日本代表に選ばれるほどの実力があるのなら、なぜこんなところに進学するのだろう。




及「ずっと会って見たかったんだよねー
結構可愛いんだよー、やっぱ、女バレに入るのかな?」

岩「まぁ、そうなんじゃねーの」

及「えぇー、及川さん、マネに誘ってみようかな
ねっ、岩ちゃんも一緒に勧誘しようよー」




結局は話がそっちの方に行ってしまう及川に呆れ、先に着替え終わった岩泉は部室を後にした。





及「ぇ、ちょ、岩ちゃん待って!!」





●.2→←プロローグ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
106人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うめ干し | 作成日時:2018年10月9日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。