泉 鏡花ちゃんに成り代わっていたんですが！？【壱】

2話 ページ4

Aside




｢Aか……邪魔者は殺せ。Aの異能力……夜叉白雪で｣







龍さんの電話の指示に従い、紫の文字と共に夜叉白雪が出てくる。






______ポートマフィア暗殺者
______泉A____能力名｢夜叉白雪｣。







夜叉白雪が仕込み杖を光らせる。
そして、眩しさに目を瞑っている間に、前髪ぱっつんの人を斬る。





……まだ生きてる。良かった。





夜叉白雪を制御できない私には、この人を助ける事は出来ない。


御免なさい……もう1人も殺したくない。とか思っているだけで、実行出来なくて。





見知らぬ人……御免なさい。






龍さんがまた夜叉白雪に指示を出す。
私はそれを聞くだけだ。







｢敵のことごとくを切り刻め、夜叉白雪｣






夜叉白雪は龍さんが云った通りに見知らぬ人を切り刻む。


そして、ゆっくりと倒れた。




嗚呼、御免なさい。
でも、私は今から死ぬから。これで報いになるかは判らないけれど。





龍さんに云われた通りに、私は傷つけた相手に自分の自己紹介をすることにしている。







｢私の名はA。貴方と同じ孤児。好きな物はうさぎとマカロン。嫌いな物は……雷。ポートマフィアに拾われ、六ヶ月で35人殺した｣







私は淡々と云う。
もうこれは当たり前かのような事だから。




云うのに慣れてしまった。

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