#1.執着心と鬼電の話。 ページ2
『本当に有り得ませんよ、あの人。…七海、聞いてます?』
「はぁ…まぁ要するに、五条さんと別れたということでいいですか?」
そうです、と私は言った。
ここは居酒屋“飲んべえ”。五条さんと別れた、と高専時代の先輩である家入硝子さんに行ったところ、じゃあ飲みに行こう、ということになり、今に至っている。
だが、全く今の話に関係の無い七海を連れてきてしまったのは申し訳ないと思っているが、同級生である七海がいた方が話しやすいという結論に至った為、私の横には今七海がいる。
「ま、別れて正解だったな。」
『あの人の事が嫌いという訳では無いですが、浮気をするのは悪いことですからね。それに関しては好き嫌いどうこうのレベルではないので。』
「五条の自業自得だな。…というか、ずっとスマホ光ってるぞ。」
通知です、と言って私はスマホの画面を硝子さんと七海に見せた。
「…うわ、気持ち悪い。」
「A、こんなの毎日送られてきたのか?大変だったな。」
『本当に大変でした。』
私のスマホの画面に写っているのはメールの通知だ。全て五条さんから届いている。一分も置かずに送られ続けているメールは恐ろしさが垣間見えていた。
_A、ごめん。
_A。
_かえってきて
_浮気もうしないから
_ごめん
_Aメール読んで
_愛してるよ
_A
今読んでいるのはほんの一部だ。
私はアプリを開いて、今届いているメールの数を確認した。
『……110件も届いてます。メール。』
「いよいよ気味が悪いですね。」
「下手したら鬼電かかってくるぞ。」
プルルルル。
スマホが鳴った。電話がかかってきた時の音だ。
まさかな、と思いながら電話をかけてきた人の名前を見ると、“悟さん”と書かれていて、私は戦慄した。
『…はぁ。五条さんから電話かかってきました。』
「無視だ、無視。大体五条が悪いんだろ。」
「無理して出る必要はないです。」
バクバクとおつまみを食べ進む二人とスマホの画面を交互に見て、私はスマホの電源を切った。
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ゆず - すごく面白かったです!五条先生のキャラ大好きです!!可愛い、、。。これからも頑張ってください!楽しみにしてます。 (2021年8月27日 10時) (レス) id: 1d00ea1521 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - やったー!!!終わってなかった!めっちゃ嬉しいです!!これからも少しずつでもいいので更新していただけると嬉しいです!! (2021年7月7日 18時) (レス) id: d584864077 (このIDを非表示/違反報告)
カリム - ああ、もう可愛いに尽きる!でも、実際のメンヘラってこんなんじゃないからなー…。 (2021年5月9日 20時) (レス) id: 5e613c85e2 (このIDを非表示/違反報告)
メダカ - 完結とは? (2021年3月27日 0時) (レス) id: 62c4138a68 (このIDを非表示/違反報告)
あみん(プロフ) - お、終わり…!?続き待ってます…!!(;_;) (2021年3月21日 11時) (レス) id: ace2dffc29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のあ猫 | 作成日時:2020年12月20日 17時