声の消えた彼女と黄色い彼 (ページ6)

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好みではありません！ページ6

客「よぉー嬢ちゃん！おはよーさん！」

あ、いつものしつこい人

今日もきた

客「ん？お客さんか？先客ならそっち先でいーぜ」

ボ「いんやぁ？わっしはもう終わったからかまわないよぉ」

客「そうか？それで、どうだ嬢ちゃん」

ボ「？」

客「息子と会ってみねぇか？そうすりゃきっと気が合うぜ！」

ボ「息子ぉ？」

客「そうそう息子！俺の息子な、海兵なんだよ！まぁ今年からの新兵だけど嬢ちゃんに惚れててな！」

ボ「ふぅむ。」

いやその人も海兵です恐らく

そしてその人も新兵です恐らく

何度断れば諦めてくれるのだろうか…塩まいても効果なかったわ…

『あの、何度もお断りしてますが私はお付き合いしませんし、会いたくもありません』

客「そんな事言うなって！実は今日来てんだ。おーい！こっちこいよ！」

息「あ…ども…」

「…」

いやいやいや。

だからなんで新兵がこの時間に…

客「実はな、昨日の歓迎会でコイツの教官に無理言って少し貸してもらったんだ！コイツここの島出身だしよ〜！」

な？男前だろ？

って言って私の目の前に押し出される息子

私、まず海兵が嫌いだし。

そしてこの人タイプじゃないし。

息「あの…よかったらこの後お茶でも…」

『すいません。あなたのお父さんには何度も断ってますが私は嫌です』

息「えっ！？」

ボ「…」

『店もありますので用がないならお引き取り下さい。』

客「な、、そんな事言うなって…ちょっとだけ！ほんの数分でいいんだって！」

しつこいなぁ…

なんて言えば諦めるのかなぁ

『無理です。そもそも好みではありません。』

息「こ、好みじゃない！？なんて失礼なんだ！！」

客「まったくだ！！声も出せねぇ役立たずのくせによ！！」

おい行くぞ！！

ってお店の扉乱暴に開けて出ていく2人

…怖かった…

「ｶﾀｶﾀ…」

ボ「…。しょぉがないねぇ？しつこいから言われただけだろうに。」

あ、そうだ。

この人もまだいたんだ。

ボ「でも今日はわっしも帰るかねぇ？また来るよぉ」

なんて言いながら飄々と出ていったあの人

またって…

もう来ないで下さい