お食事 ページ20
『ご飯はどうする？』
何かと助けてくれるこの新兵さん。
まだ完全に恐怖心がないわけじゃないけど、それでもお礼はしたいと思った。
でもまさか同い年だったなんて
ボ「メシねぇ。Aが作るのかぁい？」
『今日は当番だから！私が作るよ！』
ボ「へぇ？じゃぁ頂こうかなぁ。」
私が作ったら食べるの？
おばあちゃんのご飯もおいしいんだけどな。
『上がって待ってて！すぐ用意する！』
ボ「楽しみにしてるよぉ」
―――
トントントントン…
グツグツグツ…
飯を作る音が響く。
いい匂いだねぇ…
ぐうぅぅ…
ボ「…いやぁこれは本当に楽しみだぁ。」
かなり手際がいいじゃないかぁ。
作っている所を眺めるのも楽しいもんだ…
バ「あんた。あの子に惚れてるだろ。」
ボ「どうしてそう思うんだぁい？」
バ「見りゃ分かるよ。あの子は気づいてないが。」
ズズズ…って茶ぁ啜って確信つくのはやめてもらいたいもんだよぉ。
ボ「最初はただの興味だったんだがぁ…。一目惚れとでも言えばいいのかねぇ？」
バ「素直だね？」
ボ「嘘つく理由がないさぁ。」
バ「あんたが海軍じゃなければ喜んだんだが…。あの子がお前さんを受け入れるのにも時間はかかるよ？」
ボ「そうだろうねぇ。これでも慎重に動いてるんだぁ嫌われるのはゴメンだしねぇ。」
おぉ、できたかなぁ？
お盆に色々乗ってるよぉ。
ボ「(どれも美味そうだぁ。)ぐうぅぅぅぅっ。…。」
うぅ〜ん。
これはぁ…恥ずかしいな。
「クスクスクス」
バ「はぁ。元気のいい腹だこと。鳴るのは二回目だよ？」
ボ「これだけいい匂いさせてんだぁ、腹も鳴るってもんさぁ。」
バ「食べ盛りかい？」
『ありがとう、どうぞ召し上がって？』
目の前に出される料理の数々。
将来はいいお嫁さんになるだろうねぇ。
ボ「そんじゃぁ〜。いただきます。((パクッ))！！」
バ「モグモグ))うん、出汁もちゃんと取れてるね。おいしいよA」
ボ「かなりの腕前じゃないかぁ。店も出せそうだぁ。」
これは美味い。
箸が止まらんねぇ。
『ありがとう、二人とも』
バ「あんたもよく食べるね？そんなにお気に召したのかい？」
ボ「むしゃむしゃむしゃ。そうさなぁ、初めて人を羨ましいとは思ったよぉ。」
「？？」
バ「ふっ。羨ましいだろ？」
なぁ〜に勝ち誇った顔してんのかぁ。
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作者名：あつやき玉子 | 作成日時：2022年8月4日 15時
