迷子 ページ16
ゼ「ん？戻ったかボルサリーノ。あの子はどうだった」
ボ「…」
ゼ「？？おい、ボルサリーノ」
ボ「んん〜？あぁ〜ゼファー先生ですかぁ。どうしたんです、そんな顔してぇ」
ゼ「どうしたってお前。あの子は大丈夫だったかと聞いているんだ。」
あの子？
あぁ〜そういやぁ荷物届けに行ってたんだっけねぇ。
ボ「Aちゃんですかぁ、肩は大丈夫そうでしたよぉ〜？まぁハデにコケて足くじいてましたがぁ。」
ゼ「(Aちゃん？)そうか。また少ししたら様子を見に行ってやれ」
ボ「もちろんですよぉ〜。じゃ、わっしはもう戻りますんで」
明日はなにするかねぇ？
しばらくは会わない方がいいだろうし…
仕方ない、訓練でも覗くかぁ
ゼ「ボルサリーノの奴、惚れたな。」
―――
ボ「いやぁ、久しぶりに出かけるのもいいもんだねぇ」
Aちゃんが足を挫いてから1ヶ月とちょっと。
そろそろいいかなぁ？とか思いつつ訓練サボって街をフラフラしてれば、ちょうどお目当ての子が歩いてるじゃないかぁ。
ボ「あ、いたいたぁ。」
どうやら足はもう良いみたいだねぇ？
ボ「んん〜？なんだぁいあの子」
声かけようかとわっしも歩み寄ってみたがぁ。
泣きじゃくる子供と目線を合わせて何かアタフタしてるねぇ？
ボ「なぁにしてるんだぁい？」
「ビクッ！！」
ボ「そんな驚かんくてもいいだろぉ。その子はぁ…」
子「ビクッ！！」
なんだかねぇ？わっしの顔はそんなに怖いかぁい？
ボ「傷つくねぇ〜。で、どぉ〜したのかなぁ？」
『迷子のようなんです』
ボ「迷子ぉ？どこではぐれたのかねぇ？」
『それが…今からこの子と一緒に商店街まで行こうと思ってたんです』
ボ「商店街ってぇ…ここから少し離れてるよぉ？そんなとこから歩いて来たのかぁい？」
少し驚けば子供はコクコクと頷いているねぇ。
迷子ってぇもんじゃないだろう。
『一緒にお母さん探そうね』
子「ありがとうお姉ちゃん！」
ボ「ふぅむ。仕方ないねぇ、わっしもついていくよぉ」
『えっ、なんでですか？』
なんでってぇ…
理由がないとダメなのかねぇ？
ボ「酷いねぇ〜。これでもわっしは海兵だよぉ〜？迷子ならわっしの出番でもあるじゃないかぁ」
『大丈夫ですよ、私一人で探せますから』
ボ「そんな事言ってぇ。また絡まれたらどうするんだぁい？今回はチビもいるんだぁ、一緒に行った方がいいと思うけどねぇ」
うっ
ってぇ顔してぇ。
渋々了承してくれたねぇ(笑)
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作者名：あつやき玉子 | 作成日時：2022年8月4日 15時
