ありがとう、マルコ。 ページ50
船尾。
さっきの一件があって以来、私はずっと船尾にいる。
クザンは中にいるけど、目を合わせればお互いピリピリして他の海兵に迷惑かけるから私はここ。
「…はぁ…手首…痛いな…」
気持ちが落ち着いてきてからやってくる、手首の痛み。
無理やりあの木の手枷をぶっ壊したから手首を痛めた。
「私どーなるのかな。やった事を後悔はしてないけど…降格だったりして。」
そうなったらどうしよう。
海軍、続けられるかしら。
「…こんな事で降格なんてなったら、辞めてヤローかな海軍。他の警察組織探そ。」
マ「そしたら俺らんとこ来ればいいよい。」
ん？
って、マルコ？
なんでここに？
マ「よい、大丈夫か？」
「大丈夫か？って私のセリフ。ここはクザンの船よ？見つかったらマズイわ、早く帰って」
マ「心配してくれんのかよい？手首、診せてみろ。怪我してんだろ？」
「…え？」
そのためにわざわざ？
こんなとこ、あなたにとったら危険以外ないじゃない。
「…バカね。」
マ「うるせぇよい。無人島で助けられてるからな、お返しだ。」
「ふふ、ありがとう。」
クルクルと包帯が巻かれる両手首。
痛みがマシになった。
「船医なの？」
マ「一応ねい。ほら、目の下も見せてみろ。あと脈と…」
すごい、本当に船医なんだ。
あれこれ手当てしてくれる。優秀ね。
マ「軽い栄養失調だな。こんな顔真っ青にしやがって。今は変なウイルスも流行ってんだ、栄養はきちんととれよい？」
「うん…。本当にマルコって凄いね…。尊敬するよ」
マ「なっ//よせやい！急に！！」
あ、照れてる。
マ「なぁ、A。この際なにがあったかなんてきかねぇ。」
「…うん。」
マ「でもよい。お前が泣くほど辛いなら、俺達の船来てもいいだろ？」
「…」
マ「お前のまっすぐな正義は、俺らの船でも貫き通せるよい」
「そうね…」
マ「俺は…お前が泣くとこを見たくねぇ。泣かせねぇよい。」
なんて真っ直ぐなんだろう。
このタイミングでそんな事、ズルいよ。
「マルコ…！！」
マ「A？」
「しっ！(ｺｿｯ)クザンがいる」
マ「！」
急に冷えたように感じた。
小さくだけど、ピキピキって音も。
「ﾌｩ。ごめんね、マルコ。私海軍に大事な友達がいるのよ。」
マ「…」
「生意気な女医なんだけどね？そいつを敵にしたくないの。」
マ「はぁ、断られるのは二回目だねい。でも諦めねぇからな。」
「ハハ、…手当ありがとう。気をつけて帰ってね。」
マ「よい。」
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あつやき玉子(プロフ) - 矢車菊さんコメントありがとうございます！夢主ちゃんカッコよくできててよかったぁぁ！✨これからも頑張っていきます！ (2022年7月23日 18時) (
レス) id: 3f8751104a (このIDを非表示/違反報告)
矢車菊(プロフ) - 面白いです!!夢主ちゃんがマジでカッコいい…！無理しない程度で、更新頑張ってください(*´∀｀*)尸" (2022年7月23日 16時) (レス) id: 0b94572497 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あつやき玉子 | 作成日時：2022年7月21日 16時
