ずっと、君の隣。 〜２〜

仔犬、いや悪魔。 （Y.I） ページ15

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『...これが同一人物ねぇ』









急に家に押しかけてきたと思ったら、


すっかり夢の世界の祐希くんと、


雑誌でポーズを決めてる祐希くん。


どう見比べても同一人物には見えないな、と。









「そーだけど、わりぃ？」


『寝たふりかい祐希くん、』









ほらこうやって、


偉そうに寝たふりなんてかましてきて。









「、ねぇ恋子こっちきて？」


『んー、祐希がきて？』


「...やだ、恋子がきてよ」


『んーんやだ祐希がきて？』









譲らない戦いを制したのは見事に私で。


ゴソゴソと音を立てながらやってくる。









『どーしたの祐希、』


「んー？」


『なんか甘えんぼ』


「んー...」









返事がうつろになったと思えば、


静かに寝息をたてて眠る仔犬くん。









『...だいすき、』









いつもは言わないけど、


たまには言ってみたり。









「ばーか起きてるわ」


『...ふふ』









ほんとは起きてるの知ってたよ、


とはあえて言わずに笑っておく。


なんとなく、


静かになっていって。









...どちらともなく唇が重なる。









「ほんとすき、離れんな」


『離れたくても離れられません』









【仔犬か、はたまた悪魔か】


〖仔犬でも、あくまでもありません〗

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