掻き消される。 (M.Y) ページ14
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練習が終わってから20:00までの15分。
この15分を私たちふたりは、公園のベンチで過ごす。
いつの間にか決まっていた私たちのルール。
「今日の恋子は、ぼーっとしてました」
『...はいたしかにそうでした』
「そのせいで凡ミスばっかりしてました」
『...はい、たしかにそうでした...』
「せっかくの才能をないがしろにしないでください」
『...才能なんてないけど』
今日は木曜日。
男女が半面ずつ体育館を使う木曜日は、
お互いのプレーを見て思ったことを伝える日にしてる。
『今日の将洋は、サーブのキレがイマイチでした』
「...うん俺もそんな気がした」
『でもアタックはガンガン決まってました』
「、それはどうもありがとう」
『レシーブは可もなく不可もなくでした』
「...もっとがんばります」
わたしはそんなに身長がある訳でもなく、
特に飛び抜けた才能があるわけでもなく、
エースなのになんにも上手くできないやつ。
そんな私の隣にいるのは、
オールラウンダーで顔も整ってて勉強もできるやつ。
こんなわたしと、
そんな将洋が付き合っててもいいのかなって、
ここ3ヶ月で何回、いや何百回と思ったことか。
自分のなかでこの気持ちがずっともやもやして。
『ねえ将洋、』
「ん?」
『これから私は、将洋に質問します』
「ん」
『...将洋はこんな私で良かったですか?』
「はいもちろん」
『...本当に、本当にいいんですか?』
「はいもちろん」
『...これから先もずっと隣にいてくれますか?』
「はいもちろん」
最後の質問を将洋に投げかけた瞬間、
私の頬に涙がつたうのを感じた。
馬鹿だ、泣いたって迷惑になるだけなのに。
「じゃあ逆に聞いてください」
『...っはい』
「俺は、恋子のことが大切です」
『...っはい、』
「俺は、恋子が隣にいてくれないと困ります」
『...っうう、』
「最後に。俺は、恋子のことしか見えません」
『...』
「それほど、恋子が大好きです」
『うう、』
「だから泣いてんじゃねーよ馬鹿、」
遠くで聞こえた声はそれが最後で、
気づいた瞬間には君の大きな大きな胸のなか。
「好きだから、大好きだから、離れねぇから」
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〖 ねえもう大好き 〗
【 ごめん知ってた 】
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恋子(プロフ) - はらさん» 以後注意致します。 (2018年6月8日 17時) (レス) id: de688bc33f (このIDを非表示/違反報告)
はら - 前回も注意されておきながらまた外し忘れでしょうか?違反行為をしているという自覚が足りないのではありませんか?次は違反報告します (2018年6月8日 17時) (レス) id: 6e98ea36ff (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい違反行為です。ルールをちゃんと理解の上作品を作って下さい (2018年6月8日 17時) (レス) id: 6e98ea36ff (このIDを非表示/違反報告)
恋子(プロフ) - あーさん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2017年11月4日 19時) (レス) id: de688bc33f (このIDを非表示/違反報告)
あー - 頑張れ! (2017年11月3日 12時) (レス) id: 147e621a16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋子 | 作成日時:2017年10月29日 17時